昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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お久しぶりね、小保方晴子さん

小保方晴子さんが一年半の沈黙を破って書いた、「あの日」が売れている。
元来がミーハーで、しかも元小保方さんファンクラブの熱心な会員を自称していた当方も、さっそく買うことにした。
ところが、発売当日書店に行ったものの、全部売り切れ。
しからばと、最近頻繁に利用しているAMAZONを調べると、何と「次回配布は2月10日」とでてくる。
こうなると、無性に欲しくなるのが人情。
あちこちの本屋に電話しまくって、やっと在庫を抑えることに成功した。
 
この本については、賛否両論が激しい。
と言っても、九割程度は否定的だ。
AMAZONのユーザーレビューでも、辛辣な批判が並んでいる。
彼女を攻撃する意見は、大まかに言って、
  ・STAP細胞の存在は科学的に否定されている。
  ・小保方女史はコピペを繰り返した、研究者の名に値しないインチキ人間
  ・彼女はSTAP細胞研究の一部担当と主張しているが、全体の責任者は彼女しかいない
  ・個人攻撃で自己を正当化するのではなく、研究の成果で争うべき
に尽きる。
テレビのコメンテータ連中も同様に否定的だが、わずかに
  ・科学の世界の闇を垣間見ることが出来た
  ・小保方さんも、スケープゴートに仕立てられた可能性がある
みたいな、好意的な見方もあった。
 
肝心の本の内容だが、正直言って、最初の半分程度は何のことだかチンプンカンプンだ。
しかしドロドロとして人間関係の描写になると、そんじょそこらの小説よりも面白い。
特に彼女が口を極めて攻撃している、山梨大学若山照彦教授のやり方は、もしもこの本の内容が正しければ、仕事の先輩としても同僚としても、何よりも人間としても許されることではない。
その他にも小保方晴子さんは、NHKスタッフや週刊新潮週刊文春の記事の内容や、彼女が所属した理研の出鱈目さを徹底的に暴露しているが、中でも毎日新聞須田桃子記者、NHK藤原淳登記者については、実名で批判している。
 
もしも小保方晴子さんの指摘が的外れならば、この人たちは何らかの反論をするべきだろう。
彼女を徹底的に批判している山口大学医学部、林田直樹講師によると、
この本の内容に対して「若山先生は反論すべきである」という声が多いのは当然であるが、自分が若山先生の立場であれば、「もう二度と関わりたくない」というのが本当のところだと思う。ヒマな小保方氏と違い、若山先生はれっきとした大学教授として、教育と研究を行わなければいけない立場にあり、嘘で塗り固められたこの本にいちいち反論するのは疲労困憊するだけで、研究を行う者であればやりたくない行為である。
らしい。
学会では、際物の小保方晴子さんとは違い、若山照彦教授は列記とした尊敬と信頼を集める学者だから、彼女を相手にする時間も必要もないとの見解だ。
早稲田大学の博士資格も剥奪された小保方晴子なんか、語るに値しない存在なのだろうが、そうは言ってもここまで一方的に悪者扱いされたら、科学者以前に人間としてのプライドが許さないだろう。
「人間の所業とは思えない」ような取材を敢行したと、小保方晴子さんに徹底的にこき下ろされたマスコミ連中と共に、ここは彼女への批判、反論を期待したい。
 
この本は、初版発行部数は5万部らしいから、この分だと重刷は必至だ。
正規の大発見の立役者の立場から一転、インチキ科学者として世間の大バッシングに合い、無職になり果てている小保方晴子さんにとっては、何としても自分の正当性と、今の自分の思いを訴えたい気持ちになるのは全く理解できる。
あの発表は、己の功名心の所為だったのか、理研が仕立て上げた組織的な一大フレームアップだったのか、そもそもSTAP細胞は本当にないのか。
依然として謎は残るが、この本はそんな謎に対する小保方晴子的な見解を表したものだ。
科学の世界には、読む価値もない本だとの意見も多いようだが、何はともあれ彼女には本の印税は入り、それがいくばくかの生活の糧になるだろう。
元ファンとしては、わずか1512円の支出で、不遇の彼女に対して何がしかの貢献をした積りになっている。