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寺田校長の発言は「おかしくはない」、元イ、「正しい」!

大阪市立茨田北中学の寺田壽男校長が、全校集会で発言した内容が大問題になってしまった。
教育委員会は「公人として不適切発言」として、懲戒処分を検討中らしい。
 
テレビのワイドショーは、大批判のオンパレードだ。
曰く、女性は子供を産む機械と考えている!
曰く、頭ごなしのモノの言い方で、女性蔑視だ!
曰く、子供を産めと言っても、環境整備が先だ!
曰く、子供を産みたくても、産めない人だっているのに!
しかも、寺田校長が報道陣に突撃取材を受けた時の態度で、高圧的に「赤ん坊の堕胎数を知っているか?」とか、「君は正社員か派遣社員か?」を逆質問したのが火に油を注ぐ結果となり、批判のボルテージは上がりっぱなしだ。
 
しかし、寺田校長の発言の全文を読み返すと、これらの批判がいかに的外れかが分かる。
YAHOOニュースからの抜粋だが、全文は以下の通り。
今から日本の将来にとって、とても大事な話をします。
特に女子の人は、まず顔を上げてよく聴いてください。
女性にとって最も大切なことは、子供を二人以上生むことです。

これは仕事でキャリアを積むこと以上に価値があります。
なぜなら、子供が生まれなくなると、日本の国がなくなってしまうからです。

しかも、女性しか子供を産むことができません。
男性には不可能なことです。
 
「女性が子供を2人以上産み、育て上げると、無料で国立大学の望む学部に能力に応じて入学し、卒業できる権利を与えたらよい」と言った人がいますが、私も賛成です。
子育てのあと大学で学び、医師弁護士、学校の先生、看護師などの専門職に就けばよいのです。

子育ては、それほど価値のあることなのです。
もし、体の具合で、子供に恵まれない人、結婚しない人も、親に恵まれない子供を里親になって育てることはできます。


次に男子の人も特によく聴いてください。

子育ては、必ず夫婦で助け合いながらするものです。

女性だけの仕事ではありません。
人として育ててもらった以上、何らかの形で子育てをすることが、親に対する恩返しです。

子育てをしたらそれで終わりではありません。
その後、勉強をいつでも再開できるよう、中学生の間にしっかり勉強しておくことです。
 

少子化を防ぐことは、日本の未来を左右します。
やっぱり結論は、「今しっかり勉強しなさい」ということになります。

以上です。
 
この発言は、
少子化を防がないと、日本の将来はない。
・女性が二人以上子供を産まないと、少子化に歯止めがかからない。
・子供を産み育てるのは男女の共同作業だが、子供を産むことは女性しかできない。
・子育ては、仕事でキャリアを積む以上の価値があるものだ。
と、むしろ出産し、子育てをする女性を礼賛する内容だ。
 
「まず顔を上げてよく聴いて」と言うのは、押しつけがましいとの批判もあった。
校長の立場で、女生徒に強制しているというのだが、これはイチャモンだ。
中学までの教育は、「教え育てる」との言葉通り、本来上からの指導だ。
自分が発言する時に、「注目してよく聞くように」指導するのは当たり前で、批判される謂れはない。
 
また出産、子育てへの環境整備についても、キャリアを積むために「その後の国立大学への入学、卒業の権利を与える」と具体的だ。
女性の社会進出が持て囃されて久しいが、それは出産、子育てが終わった後でも充分に間に合うとの見識は、大いに検討に値する。
また、「欲しくても子供ができない人」への配慮が欠けているとの指摘もおかしい。
 
寺田校長の真意は、「少子化を防がないと日本の将来は危うい」であり、多くの他の識者も同様の危機感を持っているはずだ。
モノの言い方や、言葉の説明がやや不充分ではあっても、内容はインチキコメンテータの揚げ足取りよりも、遥かに示唆に富んでいる。
教育委員会も、「軽率な発言」と世論に迎合して処分を下すよりも、文句があるなら寺田校長の発言内容の何が問題なのかを具体的に批判するべきだろう。