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イギリスEU離脱と身の回りの経済

昨日金曜日は、イギリスEU離脱問題でもちきりだった。
事前の予想では残留派が有利だったが、蓋を開けたらアララ吃驚。
何と離脱派が勝ってしまい、一気に円高、株安が進んでしまった。
その規模は、サミットで安倍晋三が念仏のように唱えていた、あのリーマンショック並みらしい。
安倍晋三のそれはアベノミックスの失敗隠しだが、イギリスEU離脱の影響は世界中に悪影響を齎す。
案の定、日本をはじめ、欧州、米国でも株価が暴落している。
 
イギリスって、まことに傍迷惑だが、過去の栄光から抜け出せない国だ。
日本と同じような島国で、しかも一時期は世界制覇を果たしたような過去があるので、かなり落ちぶれ果てた今でも、世界は自分たちを中心に動いているような思い上がりがある。
国内は今でも、厳然とした階級社会であり、貴族が幅を利かせている。
そんなイギリスに移民が流入すると、最下層の連中が仕事を奪われてしまう。
格差拡大が問題になると、イギリスで仕事にあぶれた連中は、EUこそが諸悪の根源と思い込む。
 
元々イギリスでは、EU加盟に賛否両論だった。
受け入れ側の欧州でも、イギリスの加盟を全面的に支持していたわけではない。
そんな中で、イギリスはかなり無理をしてEUに加盟できたのだから、国民投票はガス抜きの手段。
賢明なイギリス国民は、最終的には損得を冷静に判断し、結果はEU残留となる。
一般的には、そう信じられていた。
 
僕はへそ曲がりだから、こんな時は大方逆張りする。
誰もが残留と言っていたから、ひょっとしらら離脱になるかもしれないと思っていた。
しかし予想が当たったからと言って、何の自慢にもならない。
何故ならその予想の根拠が、難しい理論的背景でもなかれば、冷静な現状分析でもなく、単に「意外と!」だけだからだ。
且つ、仮に予想が外れても、何一つリスクがない。
そんな予想は、当たっても自慢にはならないし、外れてもガッカリすることもない。
 
ただ今回のイギリス国民投票は、民主主義の衆愚政治如実に表れた例だ。
日本でも2009年に、政権交代がこそが正義みたいな雰囲気になり、あの民主党が選挙に勝ってしまったことがあった。
今になって振り返れば、あの時の熱狂は一体何だったのだろうと反省しきりだが、民主主義の選挙では、儘こういったバカげたことが起こってしまう。
恐らくイギリス国民はしばらく時間がたてば、自分たちが熱狂して仕出かしたことを反省し、後悔するようになるだろうが、時すでに遅し!
現代は、イギリスが鎖国のような政策で国家運営できるような時代ではない。
イギリス国民は、単に移民への腹いせみたいな気持ちでEU離脱を決めたが、まもなく失ったものの大きさに嘆く様が目に浮かぶようだ。
 
ところでイギリスEU離脱の日本への影響だが、何はともあれ円高が進む。
途端に景気悪化を懸念する人が多いが、円レートに関しては、高くなると困る企業もあれば喜ぶところもある。
その数は、大雑把に見ると半分半分。
日本を代表する自動車産業や多くの大企業が円安歓迎なので、円高を不安視する人が目立っているが、しかしほんの数年前には1ドル80円時代でも、それらの企業はやり繰り出来ていた。
だから、円高が進んでも、あまり心配する必要はない。
 
我が家に関しては、金曜日の午後、イギリスの動向が判明した時点で、手持ちの株を売却した。
その利益は、わずかに3万円強。
すぐに次の銘柄への買い替えを狙ったが、思いのほか株価が下がらず、取り敢えずは一旦断念。
週明けの株価動向を、注目することになった。
 
報道では、イギリスEU離脱で世界経済が大混乱し金融体制が崩壊するような論調だ
しかし見方を変えれば、円高が進むと言うことは、日本の通貨への信頼が高まっていることだ。
何よりも円高になれば、あらゆる経済活動のベースになる原油を、有利に輸入できる。
これが日本経済にとって、不利なはずはない。
悲観論に惑わされ、過度に心配するのは無用だ。
さぁ、来週は新たな株を買って、一儲けを企もう。