昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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サウンド・オブ・ミュージックの世界を探索

昨年は、シャーフベルグスピッツェの山登り。
ここは映画のオープニングで、主人公のマリアが歌い踊った場所だ。
彼女は教会の鐘の音で、祈りの時間に気が付き、慌てて戻るが遅刻してしまう。
そんなシーンなのだが、この山まではバスでも一時間以上かかるので、実際上は無理な設定。

今年は、大佐が留守中にすっかり打ち解けたマリアと子供たちが、街路樹に登ったり、屋敷の池でボート遊びをしたシーンを撮影したレオポルドシュロスホテルへ。
ネットで場所を調べると、徒歩で約30分。
案内は、数回曲り角があるが、比較的に分かりやすそうだったので、お気楽モードで出発した。
天候は、雲一つないザルツブルグ晴れで、気温は30度を越している。
しかし日本とは違って乾燥しているので、不快感はない。
順調に進んでいる積りだったが、途中でグーグルマップを確認すると、指示ルートから外れている。
とは言っても、そこは全く知らない場所だ。
必死にマップを拡大して、指示ルートに戻ろうと努力しているうちに、とんでもない山中の細道に入り込んだ。
完全に迷ってしまい、今来た道を逆流しようと思った時に、乳母車を押した若者が山道を登っていた。
地獄に仏の思いで、「斯く斯く然々」と質問すると、「自分も途中まで行くからついてこい」となった。
八か月の赤ん坊を乗せて、人っ子一人いないような山道を歩いてきた若者に理由を聞くと、「自分は7歳の時からこの辺に住んでいる。この道路は静かなので子供に良い」と答えた。
この若者に出会わなければ、進退窮まっていただろう。
親切な彼のおかげで、結果的にはショートカットして、目的地のホテルに辿り着くことができた。

しかし残念ながら、このホテルは宿泊客以外は中に入れない。
仕方なく、広大な池の周りを一周したが、ホテルの対極の場所で、ザルツブルグ城とホテルを一望出来る絶景ポイントを発見した。
途中、如何にも冷たそうな清流が流れる小川で、泳いでいる少年二人を見つけた。
「寒くない?」と聞くと、「冷たいけどFresh」と言って、また水に入っていった。
カメラを向けると、Vサインで応える。
まるで警戒感のない小動物のようだが、あの辺は超田舎なので悪いヤツなどいないのだろう。

帰りは、グーグルマップが機能していないので、往路をそのまま逆流。
ところが実は、結果的にこれが一番の近道だった。

ホテルで一休みした後、夕食に近所のレストランへ。
ネットで調べると、ザルツブルグでラーメンを食べさせる店を発見。
ところがこの店には若いオニイチャンが一人いるだけで、しかもテークアウトが中心。
置いてある材料もパッとしないし、何よりもメニューにラーメンが見当たらない。
「味噌ラーメンはある?」と質問すると、「味噌ラーメン、ある、ある」と如何にも安請け合い。
註文を聞くと直ぐに眺望に入り、アッという間にラーメンが一丁上がり、
しかし出来上がったそれは、どこにも味噌の味も色もなく、単なる醤油ラーメン。
更にはトッピングのもやしは生煮えだし、乾燥トマトはろくに戻っていない。
我慢して食べ終えたが、価格は5€。
「安物買いの銭失い」の典型で、二度とこの地でラーメンは食べないと固く心に誓った。