昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ザルツブルグよさようなら、ウィーンさんこんにちわ

早朝、窓をたたく雨音で目が覚めた。
しかし、朝食をとり終えた午前8時には、青空が見える。
この辺の天候は、猫の目のようにクルクル変わる。
ザルツブルグを出立の日なので、遠出は無理。
ホテルすぐ裏の、ミラベル宮殿と庭を散策することにした。
昨年はヨーロッパ人が集団で、サウンド・オブ・ミュージックのマリア先生と子供たちの物まねをしながら合唱していたが、今年は中国人の団体が似たようなことをやっていた。
しかしさすがに西洋人なら様になるが、俄か仕立ての中国人のポーズは見られたものではない。
一般的には醜態でしかないが、それでも中国人のオヤジが、超望遠付き最新鋭のキャノンカメラで、あれこれ指示を出しながら、必死の形相で撮影している姿が滑稽だ。

ザルツブルグからウィーンへは、オーストリア鉄道を利用。
大きな荷物を複数持っているので、ファーストクラスを予約したが、座席指定がない。
座席を指定できるのは、更に料金の高いビジネスクラスだと言う。
日本の舛添要一は、ファーストクラス使用で馘首になったが、ここなら問題にはならなかった。
そのビジネスクラスは、コンパートメントスタイルで、客は我々夫婦だけ。
給仕のニイチャンは、我々へのコーヒーのサービス以外は何もすることがなく、退屈そうに一番最前列に座っていた。

ウィーン駅に到着後、ホテルの最寄り駅までは地下鉄を利用する。
チケット売り場でモタモタしていると、後ろから「2.2€よね」と日本語が聞こえた。
思わず振り返ると、平たい顔の日本人夫婦がいる。
お互い平たい顔同士で、「日本語を聞くとホッとしますね」と笑ったが、確かに異国で同朋に会うと安心する。

ホテル到着後は、散歩を兼ねて夕食に出かける。
一年前と同じホテルなので、ある程度は土地勘が残っている。
「確か去年もこの辺でイタリア料理を食べた」ような記憶をたどって、店に入った。
しかし出てきた料理は全く初めて味わうもので、去年の店ではなかった。
それでも結果的には、大層美味いボンゴレに巡り合えた。
ホテルに帰ってネットで調べると、なかなか評判の店だった。