しかし選挙も終盤になって、トップを走る小池陣営と追いかける増田陣営にとって、思いもかけない事件が起きた。
小池百合子に対して、「あの大年増、厚化粧の女に任せるわけにはいかない」」と言い放ったのだ。
国会議員を長く務め、東京都知事の重責を担ったオトコの「品性」がこの程度だ。
いわば、言葉を生業としてきた男だ。
聴衆へのリップサービスもあっただろうが、「言葉が滑りました」との言い訳は利かない。
やたらと他人へは攻撃的になり、身内には極端に甘くなる。
世間的には全く認められていない息子を「彼は芸術家」とかばい、利益供与をしていた。
今回もまた、自民党東京都連会長として全く機能していないとして、無能呼ばわりされているデキ悪息子に、居てもたってもいられなくなったのだろう。
息子の為に一肌脱いだつもりだったのだろうが、自分が老耄状態との自覚がないので、余計なお世話になってしまった。
応援された増田寛也にとっては、迷惑千万だったに違いない。
「私にはあざがあるので、医療用を使っていいるが、そんなことをご存じないのでは」と、本来なら隠し通したい自分のマイナス部分をさらけ出して、しかもヤンワリだが頂門の一針のような言葉で、石原慎太郎を木っ端みじんにやり込めた。
更に鳥越俊太郎もまた「小池候補は厚化粧だけではなく云々」と、小池批判に余計な一言を加えてしまった。
後に味方の蓮舫からも批判され撤回したらしいが、彼もまた言葉を生業とする自称「ジャーナリスト」だったはずだ。
「綸言汗のごとし」で、発した言葉にはその人の内実が表れてしまうモノだ。
これにて勝負あり!