昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

豊洲は築地より安全?!

混迷の度を深める豊洲移転問題だが、しかし段々とその真相も分かり始めてきた。
同時に、アホコメントを繰り返すアホコメンテータの存在もまた、明らかになっている。
主要登場人物は、元東京都知事石原慎太郎
脇を固めるのは、その息子「石原良純」、経済評論家「荻原博子」、テレビコメンテータ「木村太郎」。

石原慎太郎に関しては、その耄碌ぶりには呆れるよりも哀れをそそる。
卑しくも元東京都知事石原慎太郎は、築地から豊洲移転問題の最高責任者のはずだ。
それが言うに事欠いて、「役人に騙された」とか、「下からの意見を紹介しただけ」とか「東京都は伏魔殿」とか、全く自分の責任を感じていない頓珍漢発言を繰り返している。

今回、豊洲の建物の地下が全て空洞になり、盛り土がなされていないのは、間違いなく確信犯の仕業だ。
これだけの大掛かりな仕様変更を、一介の役人、もしくは一部所の独断で進めるはずがない。
必ず稟議書が回覧され、責任者の了解が得られている。
即ち仕様変更の稟議書には、最高責任者、東京都知事の印鑑が押されているはずだ。
その実態が、例え「め×らバン」だとしても、最終決裁者としての責任を逃れることはできない。
百歩譲って、石原慎太郎がこのことを全く知らなかったのが事実とすれば、それは完全な権限移譲の結果であり、矢張り最終責任者が東京都知事であることに変わりはない。
いかなる事態でも、元東京都知事石原慎太郎は、「知らなかった」とか、「騙された」と発言するべきではないのだ。

息子の石原良純もヒドイ。
彼は耄碌オヤジを庇い、「石原慎太郎は作家なので、創作することには興味があるが、出来上がったものには途端に関心をなくす」と発言した。
今問題視されているのは、作家石原慎太郎の業績ではない。
豊洲の建物の地下に盛り土をしないとの方針を、誰がいつ決定したかであり、その時の事業責任者は東京都知事石原慎太郎だったのだ。
これは息子が、「父親は、都知事や政治家には不適格な人物です」と告白しているのと等しい。

荻原博子は、一応は経済のスペシャリストとして番組に参加していると思っていた。
しかし彼女の発言は、およそこの分野に詳しい人物とは考えられない。
彼女は、「地下室を作ると盛り土よりも割安になるはずが、その差額は一体どこに消えてしまった」と、議論に割って入った。
あたかも差額を、移転推進派の「都議会のドン」グループが猫糞したと言いたいような勢いだったが、それは建設費が安くなっただけのことだ。
逆に言えば、もしも盛り土をしていたら、豊洲の建設費用5800億円が、6000億円を超える規模になるだけのことで、誰かがズルをしたものではない。

日曜夜のフジテレビ報道番組のコメンテータ、木村太郎も、ワケの分からない。
ここでは、築地市場関係者を交えて、豊洲風評被害が懸念されていた。
幸いにして今回地下にたまった水の分析結果では、微量ヒ素が検出されたものの、海水にも存在するレベルなので、安全性に問題はないとの見解が紹介された。
しかし木村太郎は、「僕は豊洲移転の白紙撤回しかないと思う、微量とは言えヒ素が出たとなると、ヒ素ミルク事件を思い出す」とコメントした。
製造過程で使用していた安定剤が混入したヒ素ミルク事件と、自然界にも存在するレベルの話を一緒にする。
危機感を煽る積りだろうが、これこそ風評被害を引き起こす発言だろう。

先にも述べたが、今回の地下空洞問題は、あきらかに東京都側の確信的な動きだ。
恐らくその動機は、盛り土よりも経費が削減されるし、開場した後のスペース有効利用も考えられる。
東京都にとっては、一石二鳥になる。
実際に地下に溜まっていた水も、あの共産党都議団ですら「汚染されていない」と認めるものだった。
全く皮肉なことだが、結果として、コストがかさむ盛り土は不必要だったことを証明したようなものだ。
東京都は、コソコソと建物の下の空洞化を進めるのではなく、堂々と方針変更とその理由と表明すればよかった。

「食の安全こそが最重要」というならば、では今の築地は万全かも問わねばならない。
海水に含まれるレベルのヒ素が不安なのなら、魚の洗浄に海水を使用している築地が安全なはずがない。
築地には、アスベストの存在も不安視されている。
もはや豊洲移転の白紙撤回こそが最も正しいみたいな雰囲気だが、実は豊洲の地下に溜まっていた水は、人体に悪影響を与えるレベルではなかった。
それでも尚、豊洲移転に絶対反対なのに、築地の魚なら安心して食べる。

僕は、東京都民でもないので、税金がいくら浪費されようが全然かまわない。
しかし、築地の魚には無批判なのに。豊洲のデータは絶対に信用しない、そんなダブルスタンダード神経が理解できない。