東国原はその昔、鳥越俊太郎から「アンタは宮崎県知事で終わった」と言われたことを、今でも根に持っている。
そんな東国原にすれば、鳥越が東京都知事選で見せた様々な醜態は、格好の意趣返しのチャンスだった。
鳥越のダッチロールは、都知事選終了後も続いている。
と言うよりも、更に迷走状態がひどくなっているのでので、東国原の舌鋒は益々鋭くなっている。
とうとう番組終了後に、鳥越が東国原と仲直りをするために話した裏話まで暴露した。
何と鳥越は東国原に、「実は都知事選は思い付きで立候補した」と白状したらしい。
さすがにこんな東国原に対しては、「内緒話なのに、ちょっとやり過ぎ」との批判も出ているようだが、東国原にとっては、鳥越の内実をバラす事でのデメリットはない。
恐らくは今後とも、東国原の鳥越批判は続くだろうし、鳥越はマスコミはおろかゲイノー界での生き残りも厳しくなるはずだ。
しかし僕は、鳥越が単なる思い付きで東京都知事選に立候補したとしても、そのことを批判するのはおかしいと思う。
都知事選に立候補するのに、別段何かの資格が必要なわけではない。
東京都知事になって自分の思いを遂げたいと思うのなら、それがどんなヤツでも、どんな思いでも、立候補するのは自由だ。
現にどんな選挙でも、いわゆる泡沫候補と称される連中が、大量に立候補している。
ただそんな候補者たちは、晴れて合格する確率が天文学的に難しく、且つ少ないだけだ。
立候補の記者会見で「政策は今から勉強する」と、まるで頓珍漢な答えで顰蹙を買っていたが、それも宜なるかな。
都政とは無関係な理由で立候補した鳥越なので、具体的な政策を準備しているはずがない。
鳥越は、個人的に勝手に立候補し、個人で責任を取る泡沫候補ではなかった。
一応は日本の政治の一翼を担っている政党が、責任をもって推薦した候補者だったはずだ。
だから選挙期間中に鳥越が仕出かした醜態については、本人的は資質の問題に過ぎないが、推薦した政党には、製造者責任に匹敵するものがある。
宇都宮では勝てないと見切って捨て去り、勝つのは鳥越と現金に乗り換えたのに、実は派手だった鳥越の中身はアッパカパーのパーで、地味な宇都宮の方こそしっかり勉強をしていた。
人を見る目がないのは政党としての致命的欠陥で、将にこれこそ共産党に対する皮肉そのものだ。
ところがこの手の人間は、いくら着飾ってもボロは出る。
直近では、10年以上前の女性蔑視発言が大問題になり、共和党では候補者差し替えなどが画策されているらしい。
僕に言わせれば、「共和党員、今更何を言う!」だ。
トランプがこのような発言をするのは、とっくに織り込み済みのはずではなかったのか。
今回の女性蔑視発言なんか、むしろトランプの気質をそのまま表している。
トランプは、自分が思っていることを明け透けに喋っただけなので、謝罪などせずに、「俺はそう思っていたが、何が悪い」と開き直ればよかったのに。
尤も、対する民主党候補者のヒラリー・クリントンもまた、叩けば埃塗れになる候補者らしい。
それにしても、自他ともに認めていた「世界の警察官」アメリカだが、現状ではこんな程度の大統領候補しかいない。
となるとやはり日本は、アメリカなどに依存するのではなく、自分で自分を守る積りにならないと危険な時代になってきた。