別段何の問題もない。
扱いやすいし、距離が出る。
アイアンだから距離が出る必要はないのだが、パー3で同伴競技者よりも小さな番手を使うと何となく優越感を持ったりするから、この部分も大事な要素になる。
であれば、今後とも使い続ければいいのだが、素人ゴルファーに関しては、そうは問屋が卸さない。
プロの場合はカネと名誉が掛かっているが、我々は単に楽しみの為の道具なので、使っているうちに段々と飽きが来るのだ。
嫁さんの場合は、トッ換えようなんて考えると大事になるが、ゴルフクラブは金さえ出せば何とかなる。
という訳で、現状に全く不満がないにも拘わらず、新しいアイアンを買おうと色々と健闘したが、最終的にカムイ社2016年モデルTEIOO(帝王)TE100に決めた。
選んだ基準は、見た目の美しさ。
ホームコースでお披露目をしたら、同伴者やキャディから「オォ、奇麗なクラブ」と大絶賛を浴びた。
このクラブ、キャビティ部分が黄金色に輝いていて、24Kの刻印が捺されているからだ。
常識的には24Kとなると、純金のメッキが施されていると考えられる。
昨今、金相場が暴騰しているので、ほとんどの人が驚き、且つ羨ましがる。
ここで「エエ、定価が24万円ほどします」と言うと、「ヤッパリ、なるほどそうですか」と感激され、更に「これはゴルフなんかで使わず、溶かして金塊で売れば一儲けできる」などとアドバイスされる。
金持ちになることを約束された思いで、実にいい気分だ。
しかし、それはあくまで定価の話であって、実際はその四分の一程度の価格で購入した。
ここから推察される問題点は二つある。
一つは、そんなにダンピングしないと売れない程度の、出来悪アイアンかもしれないこと。
こちらは、クラブの良し悪しの基準は人それぞれなので、少々評判が悪くても、好きになってしまえば解決できる。
もう一つは、キャビティ部分のメッキ24Kとは単なる番号であり、純金を表すものではないのではとの疑問。
確かに、もしも本物の純金メッキなら、安売りをするはずがない。
またたかがゴルフクラブに、資産価値トップの金を使うのも現実的ではない。
と言うことで、メンバー同士が侃々諤々の議論の結果、「この24Kは純金表示ではない」との結論に至った。
途端にそれまで感じていた有難味も半減、と言うよりもほとんどゼロになってしまった。
確かに、ゴルフに純金は似合わない。
傷がついても構わなくなり、思い切ったショットが出来るようになったのは、むしろゴルフをする上で良かったと前向きにとらえることにしよう。