今年初めは、天下り斡旋の責任者なのに退職金8千万円は高すぎるとか、罵詈雑言を浴びせていた民進党も、今やすっかり手のひら返し。
コメンテータの青木理に至っては、「爽やかとは言い過ぎだが、気骨の正義漢」みたいに褒めちぎる。
TBSのアンケートでは、前川喜平の発言を信用する人は50%超、政府への信頼は20%弱で、「世論は前川喜平が正しいと判断している」と報道する。
また同じくコメンテータの伊藤惇夫によると、文科省には前川喜平を支持し、自らの将来を賭してまで前川喜平に続く官僚が複数存在するらしい。
東国原英夫は、「前川さんは文科省で圧倒的に人気がある」とコメントしていた。
おっかしいだろう!
前川喜平が、女性の貧困問題調査のために出会い系バーに通い詰めていたと証言したことについては、突っ込みどころ満載だが、余りにバカらしいのでこの際横に置いとこう。
前川喜平が文科省内で評価が高いのは、彼が文科省の既得権益を必死に守ろうとしたからではないのか。
その一番の表れが、天下り斡旋だ。
文科省トップとして天下り斡旋を見て見ぬ振りをした前川喜平は、確かに文科省官僚たちにとっては頼りになる次官かもしれない。
が、それは法律に違反している。
そんな前川喜平を未だに慕っているとすれば、現役官僚達は違法の天下り斡旋を全く反省していないことになる。
ワイドショーやコメンテータたちは、そんな文科省の旧態依然とした体質を問題視するべきだろう。
それを、自分達が気に入らない安倍政権を追及するネタ元だから、前川喜平が発する臭いモノには蓋をして、ひたすら前川喜平と現役文科省官僚を美化する報道は、報道の中立性には程遠い。
実際にワイドショーの報道姿勢は、極端に反安倍政権であり、民進党や野党の主張に偏っている。
今日のゴゴスマでも、「次々と出てくる加計学園関連の資料」として
・想定問答集では、昨年11月段階で京都が外され、今治市だけが対象になっている
・3月今治市関係者が首相官邸を訪問したのは安倍首相との話し合いの為
の、新たな二資料を紹介し、最初から加計学園ありきだったと説明した。
しかしあの伊藤惇夫を持ってしても、11月段階では既に今治市だけになっていたこと、また今治市の関係者が首相官邸を訪問したとしても、だから加計学園問題が話し合われたとは言えないと、否定的なコメントを出すしかないような代物だった。
むしろ問題なのは、こんな中途半端な資料でも何でもいいから、とにかく政府を攻撃しようとする民進党、自由党の底の浅さと、それを正義面して得々と報道するテレビ局の姿勢だ。
実は僕は、TBSやテレビ朝日に客観的な報道など期待してはいない。
現実には、中立の報道などはありえないと思うからだ。
しかしそれなら、例えば民主党支持を表明して報道するニューヨークタイムズのように、最初に自らの立ち位置を明確にしたうえで報道してほしいものだ。
一見正義の味方みたいな、あたかも中立的な正論を振りかざすような報道は御免被りたい。