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皇太子殿下について

皇太子徳仁親王が、デンマークを訪問している。
デンマークの皇室と日本皇室は、その昔から親交が深い。
世界で最長の歴史を持つ皇室が日本の天皇家であり、次に続くのがデンマーク王室らしいから、世間的に言えば、自ずとウマが合うのだろう。
その所為か、皇太子とデンマーク市民が、リラックスして交流している様が報道された。
日本では考えられないが、満面の笑みを浮かべてデンマーク市民の自撮り写真に納まったり、同じホテルの宿泊客と流暢な英語で会話したりするニュースが流され、更に好感度が上がっているようだ。
 
皇太子に関しては、雅子妃殿下が統合失調症を患い、また愛子内親王が登校拒否になったりと、個人的には何かと心労が重なっていると思われる。
その為に、通常ならご夫婦でこなす公務も、皇太子単独のケースが増えている。
妃殿下に対して心無い真偽不明の誹謗中傷も多く、また一家の一挙手一投足の全てが常に衆人環視の中では、皇太子も不自由極まりないだろう。
それでも常に笑顔を絶やさず国民に接する姿勢には、尊敬と同時に、些か同情の念まで持ってしまう。
 
僕には、学習院時代の皇太子と同窓生だった知人がいる。
彼は、自分が所属していたクラブの活動費をより多く捻出するために、皇太子をクラブに勧誘しようと思い立ったと言う。
皇太子のクラスに勇躍乗り込み、「皇太子ィ、うちのクラブに入れ」と先輩風を吹かせて半ば命令したが、「先輩、僕は球技は駄目なんです」と、身振り手振り入りで断られたらしい。
その時の皇太子の断り方が、如何にも人柄の良さが滲み出た可愛い物言いだったと述懐していた。
尤も彼がいくら皇太子に似せて再現しても、皇太子の気品の良さは真似できない。
それでも彼の熱心な説明を聞いていると、どんな時でも、どんな人たちにも、実に丁寧な話し方をする皇太子の性格の素晴らしさは伝わってきた。
また在学時代には、皇太子の不機嫌な表情など、ただの一度も見たことがないとも話していた。   
 
皇太子はプロポーズの時に、不安がる妃殿下に対して「私が全力でお守りします」と約束したと語っていたが、今に至るもそのことを徹底的に墨守している。
雅子妃殿下や愛子親王については、世間は何かと姦しく噂しているが、皇太子は一度として言い訳もせず、ただひたすらに妃殿下と家族をを守っている。
それが却ってマスコミの餌食になり、更に面白おかしく書き立てられたりもしている。
僕には、皇太子がそんな悪意の報道もまた、自分の運命として受け入れているように見える。
 
一時期、皇室評論家と称するマスコミ人が「皇太子はむしろ秋篠宮皇位継承権を譲るべきだ」との意見を発表したことがある。
うろ覚えだが、雅子妃殿下と秋篠宮妃との差を論じ、更には「皇太子の次に悠仁親王天皇に即位すれば、秋篠宮天皇の父親なのに天皇に即位したことがない唯一の存在になる」みたいな主張だった。
僕は皇室に詳しくなないが、皇位継承について学者風情が立ち入った論評をするものと驚いた記憶がある。
 
が、先に挙げた知人は、皇太子と秋篠宮では人物が違うと言う。
無論、生まれた時から、いずれ必ず天皇に即位することを運命づけられた長男の皇太子と、あくまで皇位継承兼第二位の次男では、教育の内容も周囲の注目や期待も違っているのだろう。
しかし彼によると、兄弟であっても、皇太子と秋篠宮では背負うものの大きさも、それへの覚悟も全く差がある。
次の天皇は、皇太子以外にはあり得ず、皇太子こそが天皇になるべき人物だと力説していた。
 
今回の国会で、今上天皇生前退位が決定し、早晩皇太子が天皇に即位するものと思う。
その場合、皇后としての雅子妃殿下が、果たしてどこまで天皇をサポートできるのかは不明だ。
しかし皇太子徳仁親王の人柄を以ってすれば、どんなに厳しい状況下でも、国民に信頼され愛される天皇陛下として活躍されるだろう。