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トランプ大統領と安倍明恵夫人

最近はテレビのワイドショーを全く見ない。
ニュース源の大半は、愛読紙の産経新聞とネットニュースだ。
そのネットニュースで、安倍首相夫人に対するトランプ大統領の発言が話題になっていることを知った。
 
フランスで行われたG20の夕食会で、たまたまトランプ大統領明恵夫人が隣同士になった。
その後にインタビューされたトランプ大統領が、「安倍首相夫人は素晴らしい女性だが、英語を全く話さない」と話したらしい。
インタビュアーから「全くか?」と質問され、「Helloも言わないくらい」と駄目を押した。
これに対して、日頃トランプ大統領といがみ合っているニューヨークポストが明恵夫人の英語のスピーチを紹介して、「大統領は虚偽の主張をしている」と批判した。
またニューヨークデイリーニューズは「夫人はトランプ大統領と会話したくなかったので、英語が分からない振りをしたのでは」と、明恵夫人に同情的な論陣を張ったようだ。
 
僕は、規模も登場人物も段違いだが、明恵夫人と同じような境遇にあったことがある。
その経験から言えば、この話題は
絶対にトランプ大統領の方が正しい!
と思う。
 
明恵夫人が英語でスピーチをしたのは事実だが、だからと言って必ず英会話ができると言うわけではない。
スピーチは用意された原稿を読むだけなので、英会話が出来なくても役割をこなすことが出来るからだ。
実際に僕の知人は、インドで開催された業界の国際カンファランスで、全く英語を喋ることなどできないくせにキーノートスピーチをこなした。
Q&Aセッションでは、「担当から答える」とゴマカシ、何と最後までボロを出さずに済んだ。
だから彼の実態を知る人間以外は、彼が英語を喋れないことは、知らないままだった。
 
しかし外国人を相手にして、話題を見つけ、会話を弾ませるのは結構至難の業だ。
僕自身、外国に出張した時には、立場上スピーチまでは受け入れていたが、外国人と一対一で話すのは実に億劫だった。
その為に、隣に並んだ外国人には、一言も話しかけない。
また常に、日本語が分かる人物と話しているか、必死の形相でモノを食べているかをして、彼に話しかける隙を見せなかった。
こちらは英会話を避けたい一心の涙ぐましい努力なのだが、彼には気まずい思いをさせてしまった。
 
今回のトランプ大統領は、きっと安倍明恵夫人が話をしないのは、自分に好意を持っていないからと感じたに違いない。
これは外国人には当たり前の感覚で、顔を合わせた時に微笑まなかったり、会話に消極的だと、彼らに無用な警戒心を与えてしまう。
文法や単語が間違っていようと、ブロークンでもいいから一所懸命にコミュニケーションを取ろうとすると、むしろ彼らの方が気を遣ってくれて、こちらの思いをドンドン忖度してくれる。
日本では寡黙を美徳とする風習があるので、なかなか理解できないが、外国では会話をすることが信頼感を高める極めて重要なな手段となっている。
 
アメリカのマスコミは、トランプ大統領とは敵対関係なので大事にはならなかったが、今回の明恵夫人は、ファーストレディとして、外国では絶対に避けなければいけない行動をとったようだ。