原因は僕のいびきだ。
特に酒を飲んだ日はひどかった(らしい)。
うるさくて眠れない妻は、深夜に自分の布団を隣のクローゼットに移動させる。
その物音で、今度は僕が目を覚ましてしまう。
元はと言えばいびきをかく僕が悪いのだが、気分が悪いことこの上ない。
ならばと、お互いに別室で寝て、安眠をとることにした。
その内に、いびきは僕だけの問題ではないことが分かってきた。
僕の仕事仲間は、例の無呼吸症候群とやらで、カラス天狗のような器具で測定すると、まるで不規則ながら、滝のようないびきをかくらしく、夫婦で同じ部屋に寝ることは不可能。
しかも一時的にせよ呼吸が止まっているのだから、、脳梗塞にもつながりかねない。
医者から、かなりの重症と告げられたので、誰かがそばにいてくれないと不安で仕方がない。
さりとて奥さんが隣で寝るには、いびきの音がうるさすぎる。
知人は大変困っていた。
いびきは大変傍迷惑だが、実はいびきをかいている本人には、自覚はない。
それどころか、「いびきがうるさい」と文句を言われると、「いびきなどかいてはいない」と言い返して喧嘩になったりする。
また「いびきは深刻な病気の前兆」と言われても、全くピンとこない。
そんないびき患者にとって、大いに手助けになるスマホ用アプリを発見した。
それは「いびきラボ」であり、最初に五日間のお試し期間がある。
その後、5£、約800円の投資で、自分の寝ている間のいびきを録音してくれる。
さっそくインストールして、、自分のいびきを、録音、再生してみた。
すると、自分のいびきの特徴が、一目瞭然に分かる。
先ず、ほぼ毎日、間違いなくいびきをかいている。
一晩に一回か二回、瞬間的に「やや大きい」レベルのいびきがあるが、しかしそれは長くは続いてはいない。
精々三十秒程度の長さで、後は静かに眠っている。
しかし改めて自分のいびきを聞くと、その生々しさに些かたじろいでしまう。
僕の場合、睡眠不足と疲労困憊で録音した初日こそいびき指数が高かったが、その後は比較的低位で安定している。
少なくとも、無呼吸症候群の兆候はないことが判明しただけでも、アプリ購入の価値があった。
健康のためには、自分のいびき具合に関心を持つのも良い。