美味くもないコーヒーでショパンを偲びながら、正午にホテルをチェックアウト。
ここから成田への直行便があるので、日本人客が多く、何時も満席らしい。
彼女の手助けで、順調に搭乗手続きも修了。
搭乗口近くの喫茶店で昼食をとっている時に、大事件が勃発した。
我々の予定便だけが、いつまでもボーディングゲートの搭乗ナンバーが点灯しない。
過去の経験では、このような場合は良くないことが起きる。
搭乗予定の一時間ほど前に改めてチェックに行くと、訳の分からないポーランド語が書いてある。
これは何だと質問したら、「この便はキャンセル」と説明され、慌ててサービスカウンターへの向かう。
また預けた手荷物は「Ccornerで取り戻す手続きを」と教えられたが、それが広い空港のどこにあるのかが分からない。
多くの人が並んでいる列を辛抱強く待って、やっと我々の番になったが、係員から「その手続きはここではない、あっちから一旦外に出て」とか、とにかく要領を得ない。
手荷物コーナーに行っても、そこは到着便の荷物を受取る場所なので、待てど暮らせど出てこない。
到着便クルーがいたので、必死に事情を説明したら、「それならlost and foundに行け」と言われ、そこでまた列に並ぶ。
やっと我々の順番になり、汗だくで事情を説明したら、5Aのコーナーで荷物を受け取ることになったが、この5Aの発音が聞き取れない。
紙に書いて貰ってやっとわかる始末だったが、とにもかくにも1時間近い悪戦苦闘の結果、どうにか荷物を取り戻すことに成功。
続いてルフトハンザの搭乗手続きを終え、やっと新しいチケットを入手できた時は、心底ホッとした。
しかしこれだけでは、全てが終わった訳ではなかった。
本日から宿泊予定のホテルには、チェックイン予定が午後5時になっている。
遅れて勝手にキャンセルされると面倒なので、ポーランド航空窓口に行って、「お宅の所為でエラい迷惑しているので、ホテルに遅れると電話してくれ」と談判してみた。
すると、「電話を持ってくるから、自分で交渉しろ」と言われたが、こちらも何とか事前連絡ができた。
「やれやれこれで一安心」の積りが、今度はルフトハンザ機が「到着便遅れでディレイ」と言い出した。
乗り継ぎのミュンヘンでは、待ち時間はおよそ30分もない。
ところが、息を切らせて辿り着くと、そこでも「到着便遅れで30分ディレイ」の表示。
いくら海外ではトラブルが頻発すると言っても、直前のフライトキャンセルから始まるこれほどの大騒動、大災厄は初めての経験だ。
当初の予定から5時間以上遅れて、午後10時に何とかチェコの目的ホテルに辿り着いた。