昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

日本語の発音、外国語の発音

知人に、寺田栄一郎と言う名のオトコがいる。
アメリカの勤務が長かった彼の名刺は、会社名と肩書、そして
EiichirouTerada
の名前が印刷されていた。
我々から見ると何の変哲もない日本人サラリーマンの名刺だが、これをアメリカ人に見せると、間違くひと悶着が起きる。

名刺をもらったアメリカ人の全員が、彼の名前を発音できないからだ。
しばし絶句の上、「アィ、ィチィ~ォ~?」と弱々しい声で、読み方を聞いてくる。
そう言えば、ゴルファー「世界の青木」も、アメリカデビュー直後は「エィオゥキィ」と呼ばれていた。
彼ら外国人は、母音が続く単語は見たことがないし、当然ながら発音できない。

一方我が日本では、言葉は母音と子音の組み合わせでできているし、母音単独の単語もたくさん存在している。
よって母音だけの単語など、簡単に発音できる。

ところが逆に、子音だけの発音には慣れていない。
子音が重なると、途端に解読、発音不能に陥ってしまうケースが多い。
今回東欧を訪問してみて、この地には子音がつながる単語が多いことに気が付いた。
crystalsymbolみたいに、yが母音扱いになる単語は、昔から知っている。
vskyがフスキーと読むのは、チャイコフスキーのお陰で知っている
しかし、zやv、fとかの子音が二つ並ぶと、読みにくい、

と思いつつ、チェコプラハの町を歩いている時、どうにも解読不能な看板を見つけた。
ごく普通の建物に、
ZMRZLINA
の看板が掲げてある。(しかも、全部大文字で)
8文字中、母音はわずかに2個だけで、後は子音が6個。
しかもその子音が、最初から五つも連続している。

ホテルの朝食の時に、ウェイターのお兄さんに紙を見せ、「何と読み、何の意味だ」と聞いてみた。
すると「Icecream、ンズムンルズンリ~ナ」と教えてくれた。
発音する時に、子音の間に、「ン」を挟んで調子をとっている。
言われてみると、なるほど確かに「ズムルズリーナ」と読めないこともない。

しかしいきなりこんな単語に出くわすと、我々日本人にはどう発音するのか皆目見当がつかない。
こんなややこしい発音の単語よりも、普通にicecreamと言った方が分かりやすいだろうが、これが東欧の文化かな。