昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

やってみろ、朝鮮統一!

韓国の文在寅大統領と北朝鮮金正恩委員長が平壌で会談し、「平壌共同宣言」に署名した。

韓国や北朝鮮にとっては「歴史的快挙」のようだが、そのいずれの国も大嫌いな僕には、何ともチャチな人気取り、若しくは姑息な生き延び政策のようにしか見えない。

 

そもそも北朝鮮核兵器開発を進めなければ、今日の東アジアの緊張関係など起こり得なかった。

虚勢を張り続けた金正日とは違い、政権を引き継いだ金正恩は、経済制裁ですっかり行き詰ってしまった北朝鮮の延命策として、韓国の文在寅を利用して宿敵だったアメリカにすり寄った。

国内で何かと批判の多いトランプ大統領にとっても、人気回復の絶好の手段、それがこの6月の米朝会談での、金正恩トランプ大統領との実にファジー核兵器廃棄合意だ。

 

しかし金正恩北朝鮮は、自分達の命綱のとも言える核兵器を、そうは簡単に手放すはずがない。

「先ずはアメリカが誠意を示せ」と、様々な時間稼ぎで有利な立場を築こうとしてきたので、すっかり膠着状態になっている。

このまま睨み合いが続くと、兵糧に乏しい北朝鮮はますます厳しい経済環境となってしまう。

文在寅はそんな北朝鮮の窮状を救おうと、わざわざ北朝鮮に乗り込み、またしても助け舟を出した。

僕は、今回の南北朝鮮対話をそんな風に見ている。

 

今回の文在寅北朝鮮訪問で、南北朝鮮の融和は一気に盛り上がっている。

特に目についたのは、北朝鮮文在寅大歓迎ぶりだ。

それはそうだろう。

打開策が見つからず虚仮脅しを続けるしかない北朝鮮にとっては、日米に対して防波堤の役目を果たす文在寅こそ救いの神だからだ。

金正恩は最大級の持て成しで、文在寅を持ち上げ続けていた。

平壌市民を大動員した歓迎セレモニーの中では、「祖国統一」の旗も打ち振られていた。

 

政治体制が根本的に違う北朝鮮と韓国では、祖国統一なんてありえないはずだ。

しかしこのスローガンは、最近の韓国でもたびたび目撃される光景であり、朝鮮統一チームでオリンピックに参加したりもしている。

また金正恩文在寅を伴い、白頭山を訪れた。

白頭山は、金日成生誕の地とデッチ上げられていて、北朝鮮にとっては単なる観光地ではなく、聖地として扱われる場所だ。

韓国大統領がそんな場所に出かけるとは、北朝鮮の捏造歴史を追認するようなものだ。

こんな兆候が続いているので、「もしも北朝鮮によって南北が統一されたら、日本にとっては極めて危険」と不安視する見方がある。

 

しかし僕は、全く心配していない。

先ず、韓国は何かと問題はあるが、それでも一応は選挙で政権を選ぶ民主主義国家だ。

それに比べて北朝鮮は、共産主義をベースにした主体思想などを掲げているが、実態は世襲で政権を盥回しにしている封建主義時代の国家でしかない。

勝手気ままな発言の自由を甘受してきた韓国の国民が、北朝鮮の支配を受け入れるはずがない。

一方北朝鮮側も、統一後に韓国国民に政権批判でもされたら、体制が持たない。

そんな訳で、統一朝鮮なんて、将に絵に描いた餅でしかないと確信しているからだ。

 

しかし仮に、統一朝鮮が実現したとしよう。

一昔前なら、民主主義国家の一角が共産化されたと大騒ぎになっただろうが、今や中国もロシアも共産主義は捨て去っている。

敢て言えば、一党独裁国家の勢力が若干拡大することになるが、単にそれだけで、日本が経済面で致命的な打撃になることはない。

今だって、日本にとっての韓国は、法治国家とは言い難い、訳の分からない集り国家だ。

慰安婦問題は日韓合意で決着したはずなのに、政権が変わればまたも言い掛かりをつけて、金をむしり取ろうと画策する国だ。

隣人としては誠に付き合いにくい国歌なので、むしろ反日国家として旗幟鮮明になった方が、変な遠慮も不要になる。

 

統一朝鮮の動きは、国際的に孤立して行き場のない北朝鮮と、民主主義国家としては落ちこぼれ気味の大韓民国が、窮余の一策で友好ムードを盛り上げているに過ぎない。

早晩破綻する脆い関係だ。

だから「やってみろ、朝鮮統一!」と、高みの見物を決め込むことだ。