久しぶりに本屋に立ち寄ると、百田尚樹の「日本国紀」に「50万部突破」の帯がついていた。
そもそも販売開始前から、アマゾン予約だけで販売ナンバーワンになったほどだったし、誰も読んでいないはずなのに、五つ星評価が乱立したのが評判になっていた本だ。
百田尚樹の人気の高さと、彼の作品への期待感がそうさせるのだろうが、読んでもいないのに五つ星評価は、やはりやり過ぎだ。
僕はいつものことだが、初版本を入手した。
元々は、かなり右翼的意見の持ち主の作家、百田尚樹が、満を持して書き上げたとのうたい文句だったし、「日本を取り戻す」と意気込んだ出版だった。
序文で、「日本ほど素晴らしい歴史を持っている国はない」と書き出しているが、しかし、内容はほとんどの人がが今まで知っている知識の羅列でしかない。
百田尚樹の作品のほとんどを読んでいる僕には、大いに肩透かし感があり、読後の正直な感想は、「この本は大したことはない」と批判的だ。
その分、読むのは楽だ。
今回、比較対象の為に西尾幹二の大力作、「国民の歴史」も合わせて購入し読み比べてみたが、読書スピードがまるで違う。
百田尚樹の「日本国紀」は、漫画でも読んでいるかのごとく、実にスラスラと読み進んでいくことが出来る。
勿論この部分は、GHQや日教組の進めた教育内容とはまるで違っている。
サヨクが嫌い、恐れているのは、この本を読んで、今まで彼らが主張してきた「日本の戦争責任」を蔑ろにする人間が増える、言い換えれば日本国民が右翼化することだろう。
しかし今回の「日本国紀」に書かれている程度の知識なら、右ヨリの人間にとって目新しいモノはない。
また、新たに百田史観に同調する人が増えるほどの内容とも思えない。
サヨク側の人間たちは、いつものことながら幼稚な対応に終始していて、色々百田作品にイチャモンをつけているが、そんなことで話題にするよりも、無視するのが一番の方法だろう。
中国、韓国、北朝鮮三国とは、話し合いや経済支援、協力などは百害あって一利なしと思っている。
だから百田尚樹の「日本国紀」は評価しないが、彼の政治活動は応援する積りだ。