昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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マスターズ初日、石川遼の挑戦!

いよいよ、2009年度アメリカツァーのメジャー競技「マスターズ」が始まった。
ゴルファーなら誰しも「一度プレイをしてみたい」と憧れ、その99.9%以上にとって見果てぬ夢で終るオーガスタナショナルでのトーナメントだ。
僕の友人は今まででたった一回、このコースでプレイするチャンスがあったらしい。
アメリカでの取引先の社長がここのメンバーで、ある時一緒にプレイしてくれる手はずだったとの事。
前日から泊り込み、明日のプレイに眠れぬほど興奮していた彼に「クレーム発生、明日ニューヨーク事務所に出社されたし」と非情な電話があったらしい。
心千路に乱れたが、最後は日本型サラリーマンの悲しさ、せっかくスタートを準備してくれた社長に断りとお詫びの電話を入れ、泣く泣くコースを後にしたらしい。
彼は今でも「電話に出るんじゃなかった」と後悔しきりだ。
クレームで顧客を失っても取り戻すチャンスはいくらでもある。
しかし、オーガスタナショナルでプレイする機会は二度とないだろう。
この辺は、テレビでしかマスターズを観戦した事のないヘボゴルファーでも、涙なくしては聞けない悲しい話だ。
しかし万一彼がプレイ出来ていたら、恐らく耳にタコが出来るくらいではすまないほどの回数の自慢話に付き合わされただろう。
この話になるたび、僕は内心とは裏腹に、彼の無念さに同情しきりの顔をしながら彼を慰める。

今年のマスターズは、例年にも増して日本人は興味をそそられる。
言わずと知れた大器、石川遼が参加しているからだ。
「我らが石川遼は予選突破できるだろうか?」から、気の早い人は「タイガーと優勝争い」等とあきれ果てるような期待を持っている。
冷静に考えれば、石川遼を招待したマスターズ委員会には疑問符がつく。
確かに石川遼は昨年の日本ツァーでベスト10に入ったが、彼よりも実績があり成績が良かった選手は他にいる。矢野東なんかはその代表だろう。
しかし、昨年プロ入りしたわずか17歳の青年が選ばれた。
昨年来の景気後退で、さすがのマスターズも経営が楽ではないようだ。
日本で最大の人気者、石川遼が参加すれば日本のスポンサーから多くの協賛金が集まる。
マスターズ委員会がこんな事を考えなかったはずがない。
そんなこんなで我らが17歳の石川遼は、生涯の夢だったマスターズの舞台に立つ。

記者会見で、石川遼は英語でスピーチをした。
「発音が素晴らしい」「英語の上達には目を見張る」と、さっそく提灯記事で溢れた。
英語初心者で苦労している僕から見れば、「thの発音がどうも」等と文句の一つや二つはすぐに見つけられるが、外国人記者を目の前に、あそこまで見事に立ち振る舞われると、「あれで17歳か」と、全く驚き参ってしまう。
これで、予選でも通ってしまったら、何にケチをつければいいのだろう。
最終日に最終組で、タイガーと優勝争いでもしたら、もう我が境遇とのあまりの違いに、「格差ハンタイ」のデモでもしようかしら。
等と、この数日間はあらぬ妄想に駆られてしまいそうだ。

石川遼、グァンバレ!
ついでに、今田竜二も頑張れ!
片山晋呉、マナーに気をつけて!

と言う事だったが、さすがにマスターズ、絶好調の片山晋呉に比べ石川遼の初挑戦は苦戦続きだったようだ。
まぁ、ソレもコレも皆経験ヨ、イシカワ君。(と、オジサンは少し安堵!)