昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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飛ばないボールにしないと!

確か「ケイマンボール」と言っていたような気がする。
ジャック・ニクラスが提唱していた「飛ばないゴルフボール」だ。

僕には、最近のゴルフ道具の品質改善ぶりがあまりに度が過ぎているように見られる。
確かにタイガー・ウッズ石川遼の技術も素晴らしいのだろう。
しかし、どんなに長いパー5でもアイアンで楽々2オンのイーグル狙い、悪くてバーディーではゴルフに対する興味が薄らいでくる。

ゴルフクラブも、ドライバーは460ccのデカヘッド、チタンその他様々な材質が試みられ、シャフトは最新科学の粋が集められている。
ゴルフクラブだけではなく、ボールもまた著しく良くなっている。

僕がゴルフを始めたころは糸巻きボールで、打ち損なうとすぐにボールに大きな傷が入り使い物にならなくなっていた。
それが次に、飛距離が出て傷も付かない硬い2ピースボールが登場。
しかし2ピースボールは「石コロを打つようだ」と、打感の評判が悪かった。
そうすると表面コーティングに工夫が施され、今では柔らかい打感で飛距離が出て、なお且つ丈夫なボールになっている。

要は、ゴルフの技術以前にクラブの改良で随分とスコアが改善されている状況だ。
我々アマチュアには嬉しい限りだが、果たしてゴルフそのものの為には良い事だろうか?!

何よりゴルフコースは改善の仕様がない。
とりわけ距離に関しては、コース所有地の面で、どんなに延ばしたくても自ずと限界がある。
そうすると、従来のパー5が限りなくパー4になってしまう。
プロの世界でも圧倒的に飛し屋有利になってしまい、業師やユニークプロの活躍の場がなくなる。
結果としてトーナメントが画一化し、面白味が薄らぐだろう。
ジャック・ニクラスはこんな事を憂慮していたに違いない。
飛ばないボールの提唱には先見の明があった。

関係者にも危機感はあるようだ。
高反発ドライバーの規制はその一環だろう。
しかし買替えの為に金もかかるし、第一シャフトの改善で低反発ドライバーの飛距離は全く落ちていない。

その昔は、スモールからラージボールへの切替の時代もあった。
今度は、飛ばないボールしか使えなくするのが一番手っ取り早い対策だと思う。