昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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「変な奴」、その後

昨年11月、我がホームコースで初めて「変な奴」に遭遇した。
http://blogs.yahoo.co.jp/saraam_s/60546954.html
一日好きなゴルフで、楽しい時間を過ぎしたいと思ってホームコースに通うのだから、不愉快な思いになるのでは全く面白くない。

数日後違うメンバーと話すと、全く偶然だが彼もまた、少し前に「変な奴」に遭遇したとこ事。
その常識なしの傍若無人振りに腹が立って我慢ならず、キャディマスターに「二度と一緒にプレイしない」と通告したらしい。
「それでは当方も」と、キャディマスターにお願いをしたところ、「またYさんですか。苦情が多くて困っています。仕方ありませんね、今後は組合せに気をつけます」と渋々ながらも了承してくれた。

その後も、「変な奴」の評判の悪い武勇伝には事欠かない。
キャディも全員が毛嫌いしているし、一度でも一緒にプレイした人達からは、常に大ブーイング。
二度と同伴したくないとクレームがでる。
最近は一緒にプレイする人が誰もいなくなってしまったらしく、困ってしまったクラブ側は、とうとう本人に「来場の際には四名様でお願いします」と最後通告したらしい。
流石にその後は、「変な奴」がコースに来るのを見た事がない。

様々な人が、彼の失礼さを論う。
いざこざの内容を聞くと、エチケットとルール解釈が主原因のようだ。
自分のパターラインを踏んだとか、パターやショットの時の立ち位置が目障りだとか、話し声がウルサイとか、果てはパター終了後にピンを持たなかったとか、とにかく他人の一挙手一投足に対して、微に入り細に亘り煩く注意するらしい。
また、彼の口癖が「あなたルールブックを読んだ事がありますか?」で、お遊びのゴルフなのに「それはワンペナ」とか、「元の位置に戻って打ち直し」とか、厳格に主張されて困ったとの声も聞いた。
エチケットに関しては、他人に厳しく自分に甘いらしいので同情の余地はないが、ルールに関しては「変な奴」以外にも、矢鱈と四角四面の人はいる。

「変な奴」が嫌われるのは、彼が異常に正義心が強い事にあるような気がする。
「変な奴」は、電車の中で携帯電話をしているヤツを見ると、注意せずにはいられないと話していた。
だから、「変な奴」なりの価値基準では、ゴルフのエチケットに違反したり、ルールを無視するゴルファーを見ると、我慢できなくなるようだ。
しかし、「水清ければ魚棲まず」の典型で、マァマァナァナァの世界に一人だけ正義の塊みたいな異物が入り込むと、周囲と摩擦が起きてしまう。

「変な奴」は、生まれてくる時間と場所を間違えただけで、彼のようなキャラクターが必要な時代もあるのだろう。
恐らくは、弱肉強食の戦国時代にでも存在すれば、一見我儘放題ながらも筋が通った人物との評価を得たのではないだろうか。
余りに我がコースで仲間外れの「変な奴」に、ほんの少しだが同情してしまう。