昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

何かを掴んだオトコ

ゴルフに関しては、このオトコ、ただものではない。
性懲りもなくまたも開眼、何かを掴んだようだ。
まさに「開眼、悟りのプロ」、そんな気がしている。
思い起こせば10月中旬、東北地方のコンペで、前半はブッチギリのべスグロ・優勝候補だったのに、後半はシャンク連発の5OBで59を叩いたのが地獄の一丁目だった。
そして以降、アイアンが全く不調で、悩みに悩む。
とにかく、全部のショットがシャンク気味にしか当たらず、距離が出ない。
何とかドライバーとアプローチで誤魔化してスコアをまとめるが、ゴルフをやっていてもちっとも面白くない。

「もうやめた!」
「暫くはクラブを持たない!」
と、堅い決意をしても、一週間ともたない。
ひょっとしたら自然治癒で、目の覚めるようなショットに変わっているのでは………。
と、全く努力はしないのに、根拠もない妄想と期待感だけが澎湃と湧き上がる。
その度に更に打ちのめされ、すっかり自信喪失の一カ月だった。

それがマレーシアのゴルフで、ある瞬間、まるで突然に「悟り」が下りてきた。
日本では経験した事のないほど深いラフは、雨季の為にたっぷりと水分を吸っている。
ただでさえ不振のズンドコなのだから、こんな厳しい条件下で良いショットが出るはずがない。
溺れる者、藁をも掴む。
ラウンド中に、あれこれ思いつけば即実行の試行錯誤を重ねた結果、天啓が閃いた。

「ショットの瞬間、押す!オス!押忍!プッシュ!Push!」
感覚的なヒントなのだが、ボールをヒットする瞬間に、ほんの少しアウトサイドに押し気味に振り抜く。
この打ち方で、ドライバーもアイアンも、見違えるほど強い球筋に変わった。

マレーシアから帰国して、もう一度実戦で試したい!
11月23日勤労感謝の日に、その機会がやってきた。
ホームコースの天気は快晴、微風。
朝一番、プッシュ打法のドライバーが、同伴者も吃驚の大ナイスショット。
残り70ヤード、懸案のAWアイアンはやはりプッシュ打法で、やや大きいものの方向性は良い。
その後も、素晴らしいドライバーと、ソコソコのアイアンショットが続く。
いつものようにパターは決まらないので、スコアは大した事ないが、ショットは間違いなく改善されている。
数カ月ぶりに10オーバーでフィニッシュして、大満足の一日だった。

今回の「悟り」は本物に違いない………。(尤も、そう思った事は数知れずだが。)
恐らくは、煩悩の数よりも遥かに多く開眼したが、それ以上の回数、目が塞がった。
オトコのゴルフは、ずっとその繰り返しだった。
それでもオトコは、その都度どん底から這い上がった。
今度こそ本物であって欲しい。
何かを掴んだオトコは、心からそう思っている