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石川遼のマスターズ挑戦が決まったが.........

これもまた実力?!
石川遼が、今年4月にオーガスナショナルズで開催されるマスターズに、特別招待選手として出場するらしい。

マスターズの出場資格取得には、いくつかの条件がある。
最も分かりやすいのは、昨年度のマスターズ上位入賞選手と、世界ランキング50位以内に与えられる資格で、これは昨年の実績なのでどこからもクレームのつきようがない。
昨年の日本賞金王、藤田寛之は世界ランキング43位の資格で既に出場権を得ている。
特別招待は、別に明確な基準があるわけではなく、マスターズ委員会の主観で決定される。
石川遼は今回、「アジアのゴルフの人気と関心が高まる」ことを期待されて、タイのタワン・ウィラチャンと共に選出されたらしい。

では、何故この資格が石川遼なのか?
何故、他のプロでは人気と関心が集まらないのか?
残念ながら、この手の資格は依怙贔屓的判断が多く、誰をも納得させる理屈があるわけではない。

別に、石川遼に非があるわけではない。
石川遼は若々しくチャレンジングなゴルファーで、その一見爽やかな風貌から、ゴルフファンやギャラリーの人気を博している、いわば視聴率の取れるプロであり、当然多くのスポンサーがつく。
石川遼が参加するか否かでテレビ視聴率に大きな差が出ることを考えれば、日本のスポンサーも建前通りに、「出場基準をクリアした有資格者だけで」などと、乙に構えてもいられない。
万一、片山晋呉谷口徹谷原秀人がマスターズで活躍しても、残念ながら石川遼のそれとは注目度に雲泥の差がある。
音丸出しで必死の裏工作を行い、石川遼に出場資格を与えようとしたことは想像に難くない。
歴史と伝統があるマスターズ委員会と言えども、やはり巨額の資金を提供するスポンサーの意向は無視できない。
双方の思惑が一致、石川遼は晴れてマスターズ出場資格を得たと見るのが普通だろう。

しかしその結果として、石川遼に対しては、「実力もないのに、マスターズに出られるなんて結構なことだ」と、僻み根性丸出しのやっかみが集まる。
だから僕は個人的には、このような主催者特別枠のような分かりにくい判定基準は、ないに越したことはないと考えている。
オリンピックでも世界規模の競技でも、絶対判断基準ではなく、主催者の主観で出場選手を選定すると揉めることが多い。

しかし繰り返すが、こんな時でも選手には何一つ罪はない。
折角出場資格を得ても、結果が出なければ選んでくれた人には落胆されるし、批判的だった人たちからは「それ見たことか」と論われるし、何よりも本人自身が一番落ち込む。
実力がないのに、晴れ舞台を用意されるのは、選ばれた側にも結構辛いモノがあるはずだ。
それでも石川遼は、「驚きと同時に、光栄に思っている。アジアのゴルフを世界に見せられるよう頑張りたい」と、殊勝に前向きな発言をしている。

しかし石川遼君!
あまりに優等生然とした対応に終始するのではなく、「文句があるなら、悔しいのなら、人気者になってみろ」と開き直れば良い。
そしてマスターズの経験を、今後のゴルファー人生に最大限に生かすことを考えていけば良い。
人気があるのも全て本人の実力の一部だし、その人気を生かすも殺すも、本人の今後の努力次第だからだ。