昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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驚異的な能力

僕は、誰も真似できない、天才的な能力を有している。

遥か昔にこのブログでも紹介した「生え際の魔術師」は、最近、某カツラ会社のコマーシャルのキャッチコピーに使われた。
意匠権と同様に、「キャッチコピー権」として、この言葉を登録していれば大儲けできていたのにと残念でならない。
大昔に「私は悩ンデルタール人」と自称していたら、これもまたコマーシャルに使われた。
今年の「真実の語り部」も、いつの日にかテレビ放送されそうだ。
「ヅラ着用を見破る能力」以外にもう一つ、僕が友人知己から「プロの技」と激賞され畏怖される能力を有することは、あまり人口に膾炙していない。
敢えてそれを紹介するが、身に覚えのある女性は、きっと恐れ戦くに違いない。

それは女性の上げ底バストを、一瞬で見破ってしまう技だ。

見事なボディーラインの女性が、目の前を颯爽と歩く。
多くの男性が、涎を垂らさんばかりに、じっと見つめる。
その瞬間、僕の冷静沈着な一声が飛ぶ。
「あのバストはフェイク、インチキ!」
誰もが驚き、「エェェ~ッ、何故そんなことが分かるの?」と、その根拠を問い質す。
僕は更に声を落とし、たった一言、厳かに言い渡す。
「プロには、それが分かる!」
それだけで、誰もが納得する。

そこまでの信頼を得るには、誰をも納得させる実績が必要だ。
実は社内でも評判の、美形(美人ではない)女性がいた。
一見、誰もが羨む見事なプロポーションだったが、達人はそれを偽物と見抜いていた。
しかしいくらそう主張しても、誰も信じない。
水掛け論に終始していたが、そのうちにヒョンなことから、仲間の一人が彼女と懇ろになり結婚することになった。
そしてその彼から、究極のインサイダー情報がもたらされた。
「師匠、貴方が正しかった!」

これぞ神に選ばれしエリートが、更に精進を重ね、鍛えに鍛えて習得したプロの技。
この事件を切っ掛けに、仲間内ではすっかり名人と崇め奉られることに相成った。
本来ならば、内村航平以上にオリンピック金メダル確実の能力だが、残念ながらオリンピックにこのような競技種目がない。
ひょっとしてオリンピック競技に採用されても、正解、不正解の確認が難しい。
そのため真に残念ながら、この能力が日の目を見ることがない。
天才だけが持つ、天賦で驚異の才が、むなしく市井に埋もれてしまうのは実に勿体無い。

藤沢周平の名作「必死剣鳥刺し」は、二年前に映画化された。
隠れた僕の名人技も、「必死剣鳥刺し」ならぬ「秘技、必死眼胸刺し」として、いずれは藤沢周平の子孫が、小説に書いてくれるかもしれない。