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6インチは駄目、元の位置ならOK??

女子ゴルフトーナメントのアクサレディーズ二日目で、20歳の新星、堀奈津佳が抜けだした。
今回は珍しく、上位に日本選手が並んでいる。
テレビで見る限り、堀はドライバーもよく飛び、アイアンも切れていたが、他の選手もガンガンバーディーを取っている。
こんな状況から鑑みると、少々コースレートが低いのかなと思っていたが……….

さて、その堀選手。
今回のトーナメントの特別規則を誤解して、あわや失格かと騒ぎになったらしい。
どうやら大会前の雨でボールに泥が付きやすいので、「ボールを罰なしで拾い上げて拭いて良いが、元の場所に戻す事」との救済策を誤解して6インチOKと思い、ボールを動かしてプレイしたとの事。
生まれて初めてトーナメントのトップに立ったのに、「有耶無耶にして後悔したくない」と自己申告した結果、委員会側の特別規則の通達文言が明確ではなかったことを理由に無罪放免。
最終日の堀選手に、モヤモヤを吹き飛ばすナイスプレイを期待する………
ほとんどの記事は、ハッピーエンドで終わっている。

しかしこれはおかしい。
そもそも開催者と競技委員会が、ボールの泥を拭いていいと甘っちょろい特別ルールを決めるから事がおかしくなる。
確かにファウェイのド真ん中に大ナイスショットを放ったのに、ボールに泥が付いていたらアンラッキーだ。
気分が滅入るし、不満を漏らしたくなるだろう。
しかしこれがゴルフだ。
こんなアンラッキーは、自分にだけでなく全員に平等に発生する。
泥が付いていたのでやむを得ずレイアップするのと、絶好のライからグリーンを狙うのと、どちらの結果が良かったかなんて、まさに神様しか分からないのだ。
だから目の前の状況に一喜一憂するのではなく、有りのままの状態でプレイする。
それこそゴルフの基本なのに、妙な平等主義を持ち込み、あたかも選手のことを思っているような愚策を講じるから、こんなあり得ないことが起きてしまう。

堀選手が失格覚悟で自己申告したのは、当たり前とは言え、今回の事件にあっては唯一救われる場面だ。
しかし二日目までの快進撃は、他の選手よりも有利な状況を自ら作り出した結果だとすると、彼女が首尾よく初優勝したとしても、モヤモヤ感や不公平感が残り続ける。
尤も、「元の位置に戻せ」と言っても、ボールをピックアップした時点で、厳密には元の位置など分からなくなっている。
あるいは、ボールの沈み加減など、本人以外には分からないのだから、「元の位置に戻せ」の指示自体が、選手の良心に任せている部分が大きい。

だからこそ、変な誤解や陰口を発生しないように、ゴルフはあるがままにプレイするべし!
ましてやアマチュアの見本となるべきプロの試合で、見苦しいゴタゴタは御免蒙りたい。
小賢しい考えは、却ってゴルフを冒涜する。