昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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メイド・イン・チャイナ

本革の製品が好きだ。
古来、人間は獣を狩り、肉を食み、皮で身を装ってきた。
その所為か、皮製品を持つと、心が休まる。
そこで本革のゴルフボストンバッグを購入したが、中国製の安モノだったので、半年もたたないのに、ショルダーベルトの金属留め具が壊れてしまった。
たかが二キログラム程度の重さに耐えきれず、千切れるように壊れた金属部品を見て、二度と中国製には手を出さないと固く心に誓ったものだ。
続いて長年探し求めた結果、やっと本革のキャディバッグを入手した。
これを一生モノにする積りでタグを見たら、そこには燦然と「中国製」の文字があった。
尤も、今やゴルフ関連の製品で、中国製以外のものを探すのは大変難しい。

今でこそ日本製と言えば高品質との評判が高いが、わずか三十年前は「安かろう、悪かろう」の代名詞だった。
当時は、大分の宇佐市で作ったと詐称し、「Made in USA」と名乗るものまであり、舶来品への信頼が高かった、
ゴルフクラブも、スポルディング、マグレガー、パワービルトあたりを持つのが夢だった。
それが今や日本メーカーは、ミズノ、プロギア、ヨネックス、ブリジストン、その他諸々の多士済々。
一方憧れだったアメリカ製クラブでは、わずかにピン、キャロウェイ、テーラーメイド、パターのオデッセイあたりは頑張っているが、往時の輝きはない。
韓国ではホンマが超一流のステイタスだし、世界中のクラブはすっかり日本製の独壇場だ。

しかし実態は、ブランドは日本だが、製造はメイドインチャイナが圧倒的。
そして、キャロウェイもまた、主力工場は中国のはずだ。
僕の友人は、キャディバッグにキャロウェイの全く同じシリーズのドライバーを四本入れていた。
見ると、ライ角度が違うだけで、後は全く同じ。
彼によると、中国に出張した時、自分にどの角度が合うのか分からないので、一本5千円、合計2万円で全部買ったとの事。
勿論中国製のバッタモノに違いないが、彼は「キャロウェイの下請け先の製品なので、全部ホンモノ」と力説していた。

先だって、河川敷コース用に購入したマイカートが壊れた。
国内の大手メーカーの四輪カートを購入したのだが、プレイ中に突然右前輪が揺れ始め、挙句はスポンと外れてしまった。
メーカーに連絡して無償で修理して貰ったが、直ってきた直後のプレイで、またも同じ場所が同じように外れた。
流石に頭にきてメーカーに抗議したら、「前回は、今使っている部品で修理したのが拙かった。今度は部品をとり変えて、絶対に外れないようにする」と、分かったようで分からない説明をする。
この理屈で行けば、今売られている同型の製品は、全部車輪が外れる可能性がある事になる。
マァ、往復の送料も負担もないし、タダで修理してくれるので文句を言うのはやめたが、「実は中国で作っています」と告白され、図らずもこんなものまで実は中国製なのが分かった。
そして、その中国からの部品調達に時間がかかり、結局は商品が治って戻るまで一か月間がかかってしまった。

気の利いたウェアやヘッドカバーを買っても、裏に「中国製」のタグが付いている。
有名プロの名前が付いた商品も、大半は中国製。
厳密に見れば羊頭狗肉のようにも感じられるが、日本やアメリカで作ったものはコストが高いので、品質には不安があっても、結果として中国製を買ってしまっている。
では中国製は、時間さえかければ、今の日本製のように品質への信頼を勝ち得る事が出来るだろうか?
中国人は極めて実用的な考えで、見えない部分にまで細心の配慮をする、日本型品質管理を理解しようとしない。
よってここから先は独断と偏見だが、中国品の品質改善は、遅々として進まないに違いない。
そうは思うが、身の回りには中国製が溢れているのが現状だ。