昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ゴルフ三昧の積りだったが

仕事をしている間は、一週間に一度、週末のゴルフが楽しみだった。
月曜日から金曜日までの辛く厳しい仕事が終わると、ホームコースに出かけてゴルフに興じる。
同伴者は、仕事とはまるで無縁の連中。
当然ながら、悩ましい仕事の話はない。
話す内容は、下世話な世間話や芸能ネタばかり。
仕事仲間と酒を飲むと、悪口の対象は会社関係者ばかりだが、ゴルフ場では歌手や俳優、あるいは秀でたスポーツ選手になり、まるで罪がない。

「そうだ!仕事を辞めたら、ゴルフ三昧の生活をしよう。」
そう思い、そんな環境に憧れ続けてきた。

そして、待ちに待った、そんな時が現実となった。

いつでも好きな時に、ゴルフに行ける。
誰に遠慮する事もない。
日程も、まるで自由だ。
朝、起きて、「良い天気だからゴルフに行こう」が可能になった。
こんなに嬉しい事はない!

……はずなのだが、不思議とゴルフに行きたい気持ちにならない。

夏暑かった時には、「暑い日のゴルフは、熱射病が怖い」と尻込みする。
寒い冬は、布団から出る勇気がない。
春と秋は絶好のゴルフシーズンだが、こんな季節は旅行にも行きたいし、他にやりたい事も多い。
結局は、勤めている時よりもゴルフの回数が減ってしまった。

もう一つの原因は、毎日のウォーキングだろう。
ゴルフで動き回る歩数は、5時間で約2万歩。
ウォーキングの場合、2時間で16千歩。
大して変わらないのだ。
毎日ウォーキングをしていると、それだけでゴルフ1ラウンド分くらいのエネルギーを消費している。
ゴルフ場まで出掛けて、わざわざ大枚をはたいてまで、運動する必要性がない。

しかし、ゴルフが億劫になった最大の理由は、認めたくはないけれど、ゴルフが下手になった事だ。
一時は、このままドンドン上手くなると妄想し、勘違いしていたが、やはり年相応に、飛距離は落ちるし、パターは決まらない。
ひとたびシャンク病に罹ると、何時までも治らない。
スコアが悪化するとともに、ゴルフへの情熱もまた薄らいでいる。

当初は残念な気持ちが強く、何とか持ち直したいと努力した事もあったが、今ではこれが自分の実力と思うようにしている。
ゴルフの神様とは、仲良くなれなかった。
だけどあんな浪費癖の神様は、こちらから願い下げ。
その点、何せウォーキングなら、初期投資が靴とウェア、携帯用魔法瓶だけ。
年を取ると、付き合う相手は、安上がりの神様に限る。