昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

シャンク地獄からの脱出、一年九か月ぶりの手応え

昨年3月にリタイアしたので、無職、傘貼り生活が二年近くになった。
ところが、離職直後のゴルフは絶好調だった。
これは、ストレスフリーになった所為に違いない。
勝手にそう思い、それからのバラ色のゴルフ人生を思い描き、一人悦に入っていた。
「ムフフ……」と含み笑いしたこともあった。
 
ところがそのわずか一か月後、4月に入ると事態は一転、アッと言う間に悪化した。
将に突然、アイアンがシャンクし始めたのだ。
グシャッとした嫌な音とともに、ボールは右45度方向に飛び出していく。
クラブを見ると、根っこどころではなく、シャフトそのものにボール跡が残っている。
ボールが真面にクラブフェースに当たっていないことが、シャンクの原因なのは分かっていた。
しかしその処方箋が分からない。
 
ボールから離れてみてもダメ。
クラブを短く持ってショットしてもダメ。
余りの惨状に、同伴のメンバーから様々なアドバイスをもらった。
そしてそのどれも、まるで効果がなかった。
こうなると段々、ゴルフをやる気もなくなる。
リタイア後は、毎週ホームコースに出掛けて、衰え気味だったハンディキャップをもう一度元に戻そうなんて、殊勝なことを考えていたことなど影も形もなくなっていった。
こうなってくると、溺れる者藁をもつかむ心境になる。
暫くゴルフを止めていれば、次の機会には元来の素晴らしい球筋が戻っているのではなどと、まるで非科学的、非論理的な期待感で、一か月近くクラブを握らなかったこともあった。
しかしその結果でも、惨めなシャンクが続くばかり。
とうとう妻以外のプレイヤーとは、ゴルフそのものもしなくなってしまった。
そんな泥沼が、一年九か月間続いた。
 
シャンク脱出のきっかけは、全くの偶然だった。
ゴルフの代わりの趣味となっていたウォーキングの途中、ゴルフショップを見つけた。
こんな田舎町のゴルフクラブ専門店なので、経営が成り立つのかが心配になり、昨年末に冷やかし気分で訪ねてみた。
如何にも人の良さそうな主人と四方山話に興じていたら、当然のように最新式クラブを紹介してきた。
そこでこの間、悩みに悩んだシャンク病を打ち明けたところ、彼は「シャンクの原因は80%以上、体が突っ込んでいることです」と、明快に解説してくれた。
 
特に年を取ると、下半身の粘りがなくなる。
それでもボールを飛ばそうと力むと、体が前に突っ込み右肩が前に出てしまい、その分クラブが前に出てシャンクが発生するらしい。
理屈だけでなく、シャドウスウィングで体の突っ込み具合を見せてくれた。
その理屈の僕なりの理解は、要は左右の肩を並行に回せばよいのではと言うことだ。
 
そこで本日、メンバークラブの練習場に出掛けた。
特に左肩の動きに注意しながら、5番からSWまでのアイアンの練習を繰り返したところ、100発打っても全くシャンクが出なかった。
これこそ一年九か月前の感触で、ボールは高い放物線を描いて、ほぼ思い通りの距離で落下する。
こうなると、可及的速やかに実戦で試してみたくなる。
来週こそ、「さらば、シャンク病!」の記念日だ。