昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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名誉でもない「名誉の負傷」

7月は、一か月間ヨーロッパにいた。
帰国した8月は、猛暑に恐れおののいた。
9月は前半は暑く、後半は雨ばかり。
すっかりゴルフへの情熱も薄らぎ、本妻のホームコースも、お妾さんの河川敷もまるでご無沙汰。
恐らくゴルフを始めて以来、三か月半もクラブを握らなかったのは初めての経験だ。
そんな中で妻が、来月には友人たちとのゴルフが決まったので、練習したいと言い出した。
天気の方も、今日は清々しい一日との予報が出ている。
しからばと、三か月半ぶりにゴルフに行った。

ところが好事魔多し!
セルフプレイのコースなので、自前のカートの空気圧をチェックした時に、思いっきり右手親指を突き指した。
取り敢えずスウィングをしてみると、矢張り右手親指は使えない。
僕の場合、ドライバーグリップは、右手親指部分の摩耗が激しい。
肝心の右手親指が使えないのならプレイは無理かと思ったが、妻の方は久しぶりのゴルフを楽しみにしている。
些かヤケ気味に、右手親指をグリップから浮かしてショットしたら、何とこれが思いのほかのナイスショット。
今まで力み返って両手でグリップを握りしめていたが、実は右手は添えるだけでよい。
確かに世界の青木先生のノウハウブックには、そんなことが書いてあったことを思い出した。
リハビリを兼ねていたので、夫婦揃ってスコアはパッとしない。
それでも何とか、18ホールを完走できたことがうれしい。

帰宅して右手を見ると、親指の根元が長さ5センチ、幅3センチほどの広さでドス黒く変色している。
これでは完治するまで、かなりの時間が必要だ。
利き手の親指が使えないとなると、ゴルフはできるかもしれないが、日常生活には不自由しそうだ。
負傷してみて初めて分かったが、利き手の親指って、あらゆる場面で使用している。
ペットボトルのキャップを開けるのも難儀するし、うまくペンを持てないので、受付で自分の名前を書いても筆跡が変わってしまう。
家の鍵を開けるだけでも痛いのだから、結構重症かもしれない。
すっかり情熱を失いかけていたゴルフは、明るい兆しも見えてきたが、憂鬱な悩みを背負い込んだ。