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「土人」と言われて怒っている人たちへ

沖縄で警察官がデモ隊員に、「土人」と発言し、猛烈な非難を浴びている。
松井一郎大阪府知事が、沖縄まで出張している大阪府警の警察官に対して、ツイッターで激励したものだから更に火に油を注ぎ、元Seald‘sメンバー連中が知事辞職要求運動を始めたようだ。
 
手元の辞書で、「土人」を調べると、
   その土地で生まれ育った人。土着の人。土地の人。
   未開地域の原始的な生活をしている住民を侮蔑していった語。
と出てくる。
今回の警察官の発言を「差別だ」「許せない」と、殊の外怒っている連中は、二番目の意味合いでとらえているのだろう。
僕自身は少なくとも数十年間、「土人」なる言葉は、使ったことも聞いたこともなかった。
すっかり死語だと思ったが、依然として辞書にも掲載されているし、パソコンでも、何の問題もなく転換されるので、使用禁止の差別用語ではないようだ。
 
確かに他人から面と向かって、「土人」と面罵されたら良い気持ちはしない。
しかし、しかしだ。
こんなの口喧嘩の範囲内だろう!!!
 
土人」は聞きなれない言葉だし、内容には侮蔑的意味合いが含まれてはいるが、しかし「土人」と言われた連中は、別段未開地域に住んでいて文明からほど遠い生活をしているわけではない。
むしろ沖縄の基地に反対するために、全国から集まってきた「日本で最も革新的な」「良識的な」「善良な」「温厚な」プロ活動家たちが多く、彼らは警備の警察官に対しては極めて「紳士的な対応」に終始している、日本の模範的な国民たちだ。
些か粗野で下品、アメリカの基地に占領されている沖縄の辛い現状を理解していないような警備の警察官などとは比べ物にならないほど崇高な理念に基づいて行動している「立派な日本人たち」のはずだ。
しかも全国から沖縄に集まっているそんな連中は、一番目の意味合いの、土着の人、土地の人でもないのだから、確かに彼らを「土人」呼ばわりするのは適切ではない。
 
では警察官が「バ~カ!」とか「ドアホ!」と言ったら、果たしてこれほど大問題になっただろうか。
この両方の言葉とも、相手を貶める時には日常的に使われているが、「差別だ」などと騒がれたり、抗議運動が発生したなどは、寡聞にして知らない。
僕はむしろ、実体のない「土人」よりも、より具体的な「バ~カ」「ドアホ」の方が問題発言だと思うのだが。
若しくは「オマエのかあさん、デベソ」などと囃し立てる方が、よほど人権を無視しているのではないだろうか。
 
沖縄基地に反対するデモ隊と、それを警備する側の警察官とは、思想信条が正反対の立場にある。
当然いざこざは絶えないだろうし、お互いを面白くは思っていない。
それなら、罵り合いくらいはするだろうし、小突き合いもあるだろう。
ただデモ隊が警察官に体当たりをしたり、侮蔑的言辞を弄しても大目に見られるが、,権力側に属している警察官がデモ隊員を小突こうものなら、マスコミがこぞって「警察の暴力行為」とキャンペーンを張る。
警備の警察官にとっての今の沖縄は、耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ、ストレス一杯の環境だ。
 
であればデモ隊は「土人」と言われて怒り狂うのではなく、もっと大らかな態度で、口喧嘩で言い返す時の定番「バカと言うヤツがバカ」とのフレーズを真似て、「土人と言うヤツが土人」と切り返すのが最も大人の対応デスヨ。