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セクハラ桜井忠苫小牧市長を敢えて弁護する

セクハラで女性から刑事告訴されてしまった苫小牧市桜井市長の前代未聞の記者会見が話題となっている。
妻を同伴しての釈明会見や、会見内容が自らのセクハラ事件を具体的且つ赤裸々に語った事から、「罪の意識が無い」とか、「破廉恥だ」とか、とにかく非難囂々である。
一年任期が残って市長辞職が決定したが、予算編成や米軍千歳基地への訓練移転等の課題山積の中でのわいせつ疑惑であり、市議会でも「無責任だ」と一斉に批判が噴出している。

今回の特徴は、桜井市長が、「スナック店の女性経営者とは親密な交際だった」とか「(セクハラと言われた行為は)いつもやっているので了解されていると思ったが、突然拒否された」とか、実にあけすけと釈明していることだ。
女性経営者からの反論が無いので実態は不明だが、いつも当たり前と思っていた事を突然訴えられてしまったのなら、二人の間でそれまでの親密関係を崩壊させる痴情関係のもつれがあったとしか考えられない。
また市長の記者会見に同席した奥さんが、「主人は以前からワイシャツに口紅やファンデーションを付けて帰ってくることがあり、やめてください、と再三申しておりました」 と発言しているところを見ると、この二人の関係はかなり知れ渡っていたのだろう。
この市長が、記者会見で唯一報道の間違いを正したのは、「自分から百万円で手を打ってくれと頼んだのではない。相手が5百万円を要求したので、それはとても無理、百万ならと提案した」であり、実にどうでもいいようなことだが、彼はこの点を重要と考えているようだ。

どう見ても、女性関係とかのモラル面でこの市長は問題がある。
辞任の原因が原因だけに、「市長も普通の男性と変わりなかったのかと思うとがっかりだ」とか、「最低の行動で市民の代表として恥ずかしい。辞職は当然」、「無責任、自覚不足、資質欠落」とか、あらゆる場面であらゆる媒体から厳しい叱責がなされている。

しかし、市長としての能力はモラル面だけではない。
市長としては、今までは市政改革に熱心との評価もあったようだ。
今までの為政者は総じてこのような問題が発生した時、黙殺するかあるいは必死に取り繕う会見が多かった。
市長や国会議員で、これほど自分のやった事を開けっぴろげに公開した人物は少ない。
国民や市民の公僕としての説明責任だけは見事に果たしている。

行為の内容は決して褒められたものではないが、全てを告白し辞任したのは市長としては「立派な見識」とも言えるはずだ。
日本では、世の中で目立っている全ての人に立派な人品骨柄を要求する傾向が強い。
このような環境下で、彼は人間失格のような評価を受けているので二度と再び政治家として復帰出来る事は無いだろう。
親密だった女性経営者とも終りだろうし、家庭崩壊も考えられる。
全てを失う事を覚悟し自分のやった事を記者会見で発表したとすれば、敢えて政治家としての桜井氏を評価したい。