昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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村上世彰の釈明記者会見

6月5日、逮捕直前の村上世彰が異例の釈明記者会見を行った。
饒舌に自らの責任を認め、証券業界からの引退を発表し、自ら出頭して逮捕された。

この間の彼の態度に対し種々マスコミからは、捲土重来を期すためのパフォーマンスとか、実刑を免れる為同情を買おうとしたとか、潔さをアピールしたかったとかの感想が示されていた。
僕は彼が言った「プロ中のプロとして許されないミスをしてしまった」との発言が気になる。
彼が自らをプロ中のプロと称するのなら、あのような単純ミスをするはずが無い。
僕だって、インサイダー取引と疑われるのは嫌だから、自社と関係会社の株は絶対に買わない。
ましてやファンドを経営している人間なら、ライブドアの担当者とまさに株に関して議論しているものを買うはずが無い。

これは、彼がプロ中のプロではない証拠である。
今回の事件は、どう見ても村上ファンド側からニッポン放送の株価を上げるためにライブドアに働きかけたとしか思えない。
単なるインサイダー取引ではなく、株価引き上げの為の謀略の臭いがする。
「インサイダーとの認識は全く無かったが、ライブドアニッポン放送の株を買うことを聞いちゃった」から自らは責任があるかのような綺麗ごとではない。
村上世彰が語れば語るほど、自らの欺瞞を晒していたような気がする。

但し、彼が語った中で一点だけ納得した部分がある。
彼は、「自分が成功しすぎた。儲けすぎた。だから嫌われた」と言ったが、これは真実。
一般的に我々は成功者を妬む。
もしも彼が敗北に次ぐ敗北を重ねたら誰も注目しないし、また大いに同情するだろう。
日本では出る杭は打たれる傾向が強く、村上や堀江を大嫌いな人が多い。

努力して成功した人を評価するカルチャーが根付かないと、わが国では真のパイオニアが育たないと思う。