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フジモリ元大統領が参院選挙に立候補

アルベルトフジモリが今度の参議院選挙に、国民新党から立候補すると発表した。
基本的に茶番だが、それなりに話題になっている。

フジモリは現在チリで幽閉中であり、日本で選挙活動ができるわけではない。
元ペルー大統領の知名度だけが武器だ。
また、指名手配中なのに母国ペルーに再入国しようとして、チリで逮捕されているのだから、彼の目的はただ一つ、ペルーで再度大統領になる事であり、日本の国政に興味を持っていた訳でもないだろう。

国民新党は、今回の選挙で政界再編の台風の目ともおだてられているが、所詮は弱小の新興勢力であり、フジモリを担ぎ出したのは、話題づくりには格好の人物だったからだろう。
しかし、フジモリは民主党にも出馬を打診したようであり、この辺が百戦錬磨の国際的な政治家を彷彿とさせる。

フジモリは、見かけは柔和で誠実そうだが、実は典型的な発展途上国のリーダーである。
強権的に政敵を弾圧する事を躊躇しない。
また、周辺には必ず利権団体が存在し、汚職や賄賂の話題にも事欠かない。
ただ、圧倒的に多い貧民層へのバラマキ政策を実施する事から、熱狂的な支持者が多いのも特徴だ。
よって常に功罪相半ば、毀誉褒貶の落差が激しい。
この辺は、タイのタクシン元首相によく似ている。

彼は、万一当選しても、チリでの幽閉状況が改善される見込みでもないことから、日本で参議院議員として活躍できる可能性はない。
元々、そんな気はないだろうから、政策を問われても何一つまともな回答が準備されていない。

そんな状態なので、どうしても「何のために出馬するのか?」と勘繰ってしまう。
今の選挙制度では、フジモリの参政を拒否できないようだが、何を考えているのか分からないような人物を選ぶ日本人は何人いるのだろうか?

僕には、各政党の馬鹿げたタレント候補選びと全く同じ次元の出馬声明にしか見えないのだが。