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エコ商品、グリーン商品の問題点

紙業界で大騒ぎになった、再生紙を基準どおりに使用していなかった問題がプラスチックにも飛び火した。
プラスチック文具品の一部に、規定通りの再生プラスチックが使用されていない事が判明したものだ。
日経新聞は、極めて大げさに「リサイクルに対する信頼を欺く行為」と糾弾しているが、実は紙でもプラスチックでも、再生原料が使い物にならないのは半ば常識である。

それを、「リサイクルは良い事だ」との思い込みから、エコ商品は再生品を70%以上、グリーン商品は40%以上の混入を義務付けている。
世の中には「これはエコ、あれはグリーンマーク入り」なる商品があふれている。
そして、今から次第に明らかになるだろうが、そのほとんどがインチキなのだ。

明らかな問題点が二つある。
一つに、均一品質の再生原料を、定期的に集める事は無理である事。
二つ目は、たとえ集まったとしても、顧客を満足させる製品に仕上げるのは困難である事。

要するに、再生原料で完全な商品を供給する技術は未確立であり、且つ今後とも極めて難しいものなのだ。
再生原料を使いこなす為には、相当のコストをかけ技術を磨かなければならないし、製品にまで仕立て上げるのには時間もかかる。
そんな手間隙をかけても、再生品を使っていると価格も安いとの錯覚があるので、ちっとも儲からない。
企業は、本来利益を追求している集団なので、慈善事業をやるわけにはいかず、さりとて社会正義と誤解されているリサイクル運動に歯向かう訳にもいかず、やむにやまれずバージン原料を使って窮地を凌いできたのが実態だろう。

世の中には、絶対に正しいと思い込んでいても、実はかえってマイナスになってしまう事が存在する。
あまりに馬鹿正直で清廉潔白な人とは付き合いにくかったり、妙に正論ばかり言う人は煙たがられたりするが、リサイクル運動などはその典型であり、劣悪なリサイクル製品を作る為に、貴重なバージン資源を大量に使う無駄を繰り返しているのに、「このリサイクルの錦の御旗が見えないか!」と凄まれると「ヘヘーッ」と畏まなければならない。
こんな馬鹿げた運動など止めるほうが良い。