昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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真面目に後期高齢者医療制度を考える

桝添要一厚労相がテレビに出ずっぱりで後期高齢者医療制度についての理解を訴えている。
政府を代表する彼の主張のポイントは、
1. 国民全体で医療費を負担しなければならない
2. 若い人の負担には限界がある
3. よって、老人にも一定程度の負担が必要
4. 但し、困っている人からは少なく、金持ちからは多く徴収
と、「仕方がないから一部老人も負担すべき」に尽きるが、最後のセリフはリップサービス気味、どうやって実行する積りなのだろうか?
一方、後期高齢者に属する人たちからは、一斉に非難の声が上がっている。
1. 75歳以上の姥捨て山政策
2. 年金からの引き落としはケシカラン
3. 他に税金の無駄遣いが多い
こちらは極めて感情的な反発で、特に「年金引き落としは嫌だ」とは、「出来たら他の誰かが負担してくれればいい、自分は払いたくない」気持ちが透けている。

推進派の頭目福田首相は、呆れるほどに演説が下手だ。
山口県補選での応援演説では、「若い人たちがしっかり負担するって言ってるんだから、お年寄りも少しぐらい負担したっていいじゃないか」とやって顰蹙を買った。
ぶら下がりの記者会見では、「若い人たちの負担を増やすのは考えもの」と、後期高齢者医療制度へのこだわりを見せている。
要は、最も利用頻度の高い老人にも負担させる事で、利用を抑制し、増大する医療費を減らすことが目的なので、いくら奇麗事で説明しようとしても無理がある。
選挙が怖いので当初は「多くの人の負担が減る」と大嘘をついていたが、さすがに無理筋なので、次は「負担は10%固定」との印象を与えていた。
しかし、これも嘘とバレてしまった。

こうなったら、ここは再びKY福田首相の出番だ。
はっきりと、「年寄りは簡単に病院を利用するな、そうしないと消費税を大幅に上げるゾ」と言えば分かりやすい。
実際に、医療費はだれかが負担しなければならない。
これ以上若い人達への負担が増やせないのなら、後は税金で賄うか、当事者が負担するかの二つしか方法がない。
野党も年寄りを人質に無理難題で自民党を攻撃しているが、誰もが納得するような解決策などないのだから、最終的には、大幅消費税率アップで落ち着くしかないだろう。
責任ある政治家なら、与党のように世論の反発を恐れたり、果ては野党のごとく世論に迎合する事なく、医療制度を維持する為には、国民が何らかの形で負担するしかない事を説明すべきだ。
美辞麗句でごまかしては、かえって問題の解決が遅れる。