昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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あぁ、ここはインド! 二日目はムンバイ!!

インド最大の年で商業の中心地、人口1500万人のムンバイ。
デリーから飛行機で二時間、着陸直前窓越しに町並みを見ると、近代的な建物が立ち並ぶ隙間をビッシリとスラム街が埋め尽くしている。
空港から一歩出た途端、眼鏡が一瞬にして曇ってしまい、視界ゼロになった。
ムンバイは海に近い為、ただでさえ湿気が多く、且つ塩っぽいとの事。
ましてや雨季の真っ只中なので、インドでも最も生活し難い都市らしい。

そこから車で一時間強の目的地に向かったのだが……
道路は片側三車線で整備されているが、左右には屋根がブルーシートのバラック小屋が立ち並ぶ。
そこには、「薄汚れた」では表現できないような身なりの人達が大量に佇んでいる。
道端には、男女の区別がつかないほど汚れた子供が、下半身丸出しで座り込んでいる。
ゴミの山で、人間が棒を突付きながら食べ物を探している。
その横で、野良犬も人間と全く同様に食べ物を探している。
信号で車が止まると、物乞いが窓を叩く。
四、五歳の子供が左手で赤ん坊を抱き、右手で哺乳瓶を持って窓を叩くのには参った。
よっぽど何かを恵もうと思ったが、一旦そういう事態になると収拾が難しくなるとの事でガイドに厳しく止められた。
世界的な大都市の、しかも中心に近い地域で目を背けたくなるような光景だった。

目的地で約二時間の商談終了。
インド人が説明する事業内容は気宇壮大だが、どう考えても数字が一桁違う。
彼らは、絶対に自分の数値が正しく、それをベースに我々への無理難題を突きつける。
話にならないのだが、これもまたインド流との事。

帰りは大渋滞に巻き込まれた。
一年前にはデリーでもありふれた光景だったが、あちらでは一気に改善されたらしい。
しかし、ムンバイでは依然として交通マナーのかけらもない。
片側三車線の道路に七列になって車がひしめいている。
しかも、ちょっとでも隙間があると、自転車、バイク、力車がすぐに入ってくるので二進も三進も行かなくなり、ひたすらフリーズ状態で時間だけが過ぎていく。
当初予定の飛行機をギブアップし一便遅らせたが、空港に着いたのはその便でもギリギリの時間。
待ち時間ゼロで飛び乗る事態だった。

そこから一時間半、次の目的地ハイデラバードへと向かったが、飛行機は残念ながらエコノミー席しか確保できなかった。
これが狭い事この上ない。
両隣には、いささか臭いがきつい巨漢のインド人。
わずか30cm前にテレビ画面。
機内食はまずい。
それでも空腹には耐えられず、食べられそうな代物を選びに選んで水で流し込む。
ハイデラバードに着いたのは午後10時。
今回もまた、ホテルに着くや否や直ちに就寝となった。