昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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照れくさいような……

通勤電車の中での出来事。
当方は例によって列の最初に並んでいて、好きな所に座って、「さぁ英会話の勉強」を開始。
その直後に、齢60歳近いジイ様が物凄い形相で突進し、ライバルを押しのけて当方のすぐ隣の一つ空いた席を確保した。

そしてこのジイ様、座った途端にやおら安物の鞄からラジオ、英会話の教則本、電子手帳を取り出したが、隣で勉強中の当方をチラチラと盗み見る。
何となく気になって見返すと、当方と全く同じ英会話の教則本
ラジオも、当方が持っているのと同じメーカー製でひとつ前のヴァージョン品。
しかも彼は、そのいずれもポリエチレン製のシャラシャラしたゴミ袋に入れて持ち運んでいる。
「おいおい、それはカッコ悪いゾ!」と注意したくなった。

朝からいい年をしたジイ様二人が並んで英会話の勉強をしているなんて、決して絵になる光景ではない。
しかも隣のジイ様は、念仏みたいな小声でブツブツと英語文を暗唱している。
彼も当方が気になるらしく、たまにソッと覗き込んでいる。
こちらも、落ち着かない事この上ない。

結局最終駅までそのままの状態で、まるで勉強どころではなかった。
当方、真面目に英会話の勉強に取り組んでいる積りでも、他人からは隣のジイ様のような感じに見えているのだろう。
人のふり見てわがふり直せ。
あまり脇目を振らず熱心に勉強していると、滑稽な感じだ。

何とも照れくさい通勤だった。