昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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どうにもアングロサクソンって奴らは

ドイツはベルリンからコペンハーゲンを経由して、ノルウェーオスロに来た。
空港はショボイ雪が降っており、外は一面雪景色。
ドイツは寒かったが雪はなかったので、「成る程北国に来たものだ」と改めて痛感。
オスロ空港のすぐ横のホテルにチェックイン後、すぐに、列車で今回の目的地に向かう。
鉄道の駅は空港に隣接しているので大変便利だ。

小一時間の汽車の旅だが、辺りの風景は雪一色で全く何の変化もない。
こんな所にも人が住んでいるもんだと、妙に感心してしまった。
降り立った駅もまた雪。
その中をタクシーが凄いスピードでブッ飛ばし、目的地に着いたのは午後三時。
到着するや、挨拶もソコソコに会議が始まる。
議題は、懸案のビジネス契約締結。

アングロサクソンの連中は、本当に契約大好き人種だ。
一言一句、自分の不利にならないように勝手気ままな主張を繰り返す。
一旦決着しても、途中で少しでも不安になると最初からやり直し。
当方、典型的な日本人なので、ここまで細目に拘る理由が理解できない。
相手方の主張に、「どっちでもいいよ」といい加減に答えると、今度は味方のアングロから「駄目駄目」と厳しく指摘される。
アジェンダに従って一つ一つをつぶしていくのだが、なかなか進展がない。
すると、「五分間休憩」とかで、コーヒーでも飲みながら敵味方が呉越同舟で仲良く団欒。
では、会議再開となった途端、またまた侃々諤々の大議論が蒸し返される。
ポーカーゲームでも見ているようで、段々とマラソン交渉自体が面白くなってくるのが不思議だ。

最後は先方のメイン交渉相手が「妻から子供の面倒を見ろといわれているので今日はここまで」と勝手に閉会をするまで、延々と六時間半かかった。
終ったあとはまるでラクビーのノーサイド状態。
「いやぁ、今日の会議は良かった」とか、お互いの健闘を褒め合ったりしている。

しみじみ思ったが、アングロ連中はお互いを契約で縛っていないと不安で仕方がないようだ。
この辺は、向こう三軒両隣の日本人とは決定的に違う人種だ。
日本人は、むしろ契約でお互いの責任を明確にする事を嫌う。
何かあれば、文字通り阿吽の呼吸で事を処理したがるし、その方がうまくいく事が多い。
「昨日の友は今日の敵」に慣れたアングロ連中は、自分を安心させる為に契約締結に必死になる。
そして、我々日本人が大嫌いなその交渉そのものを、お互いに楽しんでいるようだ。
そこは、アングロ連中が生きていく上で見につけた知恵なのだろう。

こんな輩を相手に丁々発止とやりあうグローバル社会なんて、我々日本人には住みにくい社会だ。