我が愛読紙産経新聞は、北朝鮮のミサイル発射を舌鋒鋭く非難している。
「独裁国家北朝鮮だから、何を仕出かすか分かったものではない、この際徹底的に国際社会がこぞって懲らしめるべきだ」
ほぼ連日、絶叫に近い表現で北朝鮮を非難している。
北朝鮮は、実際に５日に飛翔体を打ち上げ、例によって「人工衛星だ」と発表した。
日本では長距離弾道ミサイル「テポドン」に違いないと見る向きが多いが、一方では「どうも人工衛星のようだ」との見方も出ている。
また今回の飛翔体はどこに落ちたのかも分かっていない。
あの産経新聞でさえ、「騒ぎ過ぎの声が内外になるようだ」と認めているほど、実は今度の大騒ぎについては分からない事が多い。
要は、「何が何だが分からない」のが実態のようだ。
しかし、もしも人工衛星の打ち上げだったら何故いけないのだろう。
「北朝鮮は国家ではないので、世間様と同じ事をやってはいけない」と主張するのならわかるが、人工衛星なら、世界中の国々が勝手気ままに打ち上げてきた。
世界中では、例えば六カ国会議では北朝鮮は重要な構成メンバーとして認知されているし、中国は陰に日に北朝鮮を支援している。
本来は国際ルールが必要なのだろうが、そんなものを聞いたことはない。
文字通り早い者勝ちでドンドコ打ち上げまくったので、今や宇宙ゴミが深刻な問題になっている。
土曜日は、防衛省が誤情報を流すほど、実は日本もまたドタバタ劇を見せてしまった。
アメリカを含めて、大した情報がない事がばれてしまった。
むしろ、こっちの方が大問題で、いつ暴発するか分からない北朝鮮について、アメリカも日本も韓国も、ほとんど何も分からないまま不安感だけが醸成されている。
また、鳴り物入りのＰＡＣ３は一体どうなったのか？
飛翔体を撃ち落とす目的で配置されていたはずだったのに、ついぞ噂を聞かなくなった。
僕は、北朝鮮を国家として認めてはいない。
稀代のならず者集団だと思っている。
その北朝鮮が核武装でもしようものなら、周囲の国々は枕を高くしては寝られない。
だから核武装や、テポドン発射に反対する事は当たり前だ。
アメリカが嫌うイラクやアフガニスタンには「イスラムの大義」があり、過去から厳然と国家として存在してきた。
一方北朝鮮は、東西冷戦の副産物のように、突如として金日成の独裁国家が誕生、今の金正日へ世襲された異常集団なのだ。
歴史的に見ても存在する価値はない。
北朝鮮の解体作戦こそが焦眉の急だと思うのだが。
