２０００年からヤフーオークションを楽しんできた。
１０年にもなる。
ゴルフ関係のクラブやウェアの大半はこのオークションサイトで購入してきた。
おかげで安くクラブを変えるような錯覚に陥り、大量にドライバーやパターを買い込んでしまった。
姿も見えない競合相手と競り合い、必要もないのにムキになって落札した事もある。
不思議なオークション心理を何度も体験した。
売った事もある。
自分が出品した商品が高値になると、嬉しいような惜しいような複雑な思いになった。
満を持して出品したのに全く関心を呼ばない場合、かわいい我が子が晒し物にされているような気になって、即刻出品を取りやめた事もある。
詐欺師出品者にも巡り合った。
有田焼柿右衛門の人形を落札しようとしたが、〆切間際で競合者が現れ高値更新する。
何度か競争を繰り返した挙句、泣きの涙で諦めると、数日後にまた同じ商品が出品される。
おそらく落札者が辞退したものと思い、喜んで入札すると、全く前回と同じような事態が再現される。
これを繰り返しながら高値に釣り上げていく不届き千万な出品者だった。
中国製で偽物のゴルフクラブフルセットを、さも本物のように説明している出品者も多かった。
スコッツデールパターで競り負け次点に泣いた所、間髪を入れず「落札者が辞退したので次点のあなたが落札者に繰り上げられた」と、金を騙し取る詐欺メールが来た事もある。
当初は掘り出し物に巡り合う事も多かった。
絶版になった書籍を落札し大喜びした。
ゴルフシューズを１００円で落札した事もある・
ジムトンプソンの象の縫い包みも、腕時計の自動巻き器具も１００円だった。
しかしだんだんオークションへの参加者が増えてくると、こんなラッキーは皆無になった。
この１０年間は、ウォッチリストをチェックする毎日だった。
しかし冷静に考えると、欲しいものがほとんどなくなってしまった。
オークションを通じて何人かの人と知り合ったが、彼らもいつの間に顔を見せなくなってしまった。
昨年からは大好きな盆栽を買い込んできたが、この数カ月でこの分野も落札のライバルが増えてきたので、もはや掘り出し物はありえなくなっている。
ここらが潮時だろう。
と言う事で、この４月で「グッバイ、ヤフーオークション」を決心した。
