昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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没個性的経営者への退場勧告

タリバンと言えば、イスラム原理主義者集団で、例のバーミニアン石窟寺院を破壊したり、テロを先導したり、イスラム諸国以外ではろくでなしと看做され蛇蝎のごとくに嫌われている。
但し宗教上イスラム教を純粋に解釈すると原理主義に行き着くようで、アラーの教え通りに一言一句違えず生きなければならないと信じる人達にとっては、西洋社会が理解できるイスラム教は腐敗堕落したものに写るようだ。
日本人の典型である僕なんかには、「ドンナに偉い神様だって一つや二つのミスはするものだ」としか思えないが、一般的に一神教の世界では、神様は絶対誤謬のない超々偉大な存在らしいので、軽々に「神様も間違うと思う」などと言おうものなら、処罰や最悪は処刑の対象にもなってしまうほどの恐ろしさがある。
そんな訳で、タリバンイスラム諸国では一定程度以上の支持勢力があり、アメリカが力でねじ伏せようとしてもなかなかしぶとい抵抗を見せる。
多様な価値観を認めないタリバンは、世界治安には大変厄介な存在である。

ここから突然経済の話になってしまうが、現在の日本経済は立ち直ったのか、はたまた一時的に良化しているのか意見が分かれる。
但し今後の経済について、今までのような右肩上がりと楽観的に見る人は皆無である事だけは間違いない。
国際的に一時期非常に高い評価を得ていた日本型経営も、一歩間違えば奈落の底が待っているとの危機意識が必要だ。
当然ながら、各々の企業を率いる経営者の見識と責任は、極めて大きくなってくる。
ところがサラリーマン経営者の中には、どっかの経営書に書いてある事が一番正しくて、それこそ一言一句間違わないような経営を目指す人たちが沢山いるようだ。
別に大社長さん達と個人的に付き合いがあるわけではないので、あくまで彼らの発言からの推測でしかないが、大半の経営者に迸るような個性が感じられない。
中途半端に頭が良く人事権を掌握しているものだから、自分が読んだ本が正しいと信じ込むと、絶対に社員の反論を許さない。
日本企業が生き延びる為の方策を問われると、「コスト競争を避け、技術による差別化」と鸚鵡返し発言しか聞こえてこない。
どっかの名経営者が「選択と集中」と言えば、我も我もと事業を削減する。
「グローバル時代」と言われると、資金も人材も乏しくても海外に拠点を持ちたがる。
コンプライアンスが大事」と言われると、「羹に懲りて膾を吹く」なんて甘い対処ではなく、氷でさえ吹いて冷ますほど怯えてしまう。

日本中の会社が、技術による差別化で生きていけたり、はたまた多くの社員を雇用できるのならこれも良しだが、現実はそんなに甘くはない。
世界に伍して戦えるほどの技術など沢山あるわけではないし、日本には1億人以上も人が住んでいるから、本来は国内の事業を減らすなど夢物語でしかないはずだ。
アメリカ的な弱肉強食ではない、もっと日本的な生き残りビジョンが求められるのに、経営指南書に書いてない事にはカラキシだらしがない。
結果的には、相も変わらず隣の会社と同じ事をやっているのに、自分だけが正しい経営をしていると信じ込んでいる。

タリバン教条主義については、日本人の大勢が首をかしげる
しかし、日本のサラリーマン経営者のかなりの部分が、タリバン同様に教条主義的であることはあまり知られていない。
こんな経済のリーダー達からは、画期的な方針は絶対に出てこないだろう。
政治の世界ではリーダー不在が指摘されて久しいが、実業界でもまるで深刻な事態が進行している。
その点では、日本経済の将来は暗い。