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著名政治評論家の講演会

昨日、たびたびテレビに出ている著名な政治評論家の講演を聴いた。
講師は、仮にT氏としておく。
タイトルは「鳩山政権と日本の将来」。
彼は歴代22人の総理大臣を取材したらしい。

以下はそのダイジェスト。
今回の衆議院選挙結果は、自分の予想を超えていた。
自民党は、今までにないほど必死に全力を振り絞り選挙を戦いながら惨敗した。
特に実績がある、あるいは有名な政治家ほど素人同然の民主党候補者に負けた。
民主党政権下で、今や物凄いスピードで改革が進んでいる。
民主党の閣僚達は、就任挨拶で全員がメモも見ずに会見した。これは自民党には絶対に出来ない。
野党に陥落した自公選挙協力は破綻する。
民主党に比べ、自民党には人材が枯渇している。
自民党は、少なくとも10年間は政権復帰が出来ない。
アメリカは、民主党が日本の政・官・財トライアングルを壊そうとしていると理解している。
国際的には、このトライアングルが日本の閉鎖性の象徴と見ている。
その為、民主党を追い込む政策をとらない方向になっている。

民主党マニフェストは、どれ一つ実現できないと思っていた。
CO2の25%削減は国内産業界では拒絶反応だったが、国際的には極めて高い評価を受けた。
これほど高い評価を受けた総理大臣は過去には皆無。
今までの総理大臣が国連で演説する時に、聴衆はいなかった。
フランスのサルコジ大統領が、鳩山首相を名指しで褒めるなど、国際的な認知度も飛躍的に向上。
今や、国内の雰囲気も一変している。
八ッ場ダム計画中止は民主党政策の目玉。
マスコミ論調は「かわいそうな地元」的報道だが、ダムは全く出来ていない。
後、143のダム計画があり、民主党がここで妥協すれば全く信用をなくす。
よって、八ッ場ダム計画の推進はありえない。
子育て手当て一人当たり毎月26千円は大きいが、財源の一つが扶養者控除の廃止。
これがどこまで国民に浸透するのかが勝負。
高速道路無料化も、フェリーや高速バス倒産へとつながるので、国民がどう見るかが問題。
日本郵政社長に、元大蔵省官僚を起用したのが問題、国民に説明できるだろうか?
斉藤社長は小沢一郎に近い、亀井大臣が小沢に気を使って結果だろう。
大臣選定を誤ると、一気に支持率低下を招く恐れがある。

マスコミも感情的情報を流し、正しい事を伝えていない。
日本を代表する新聞の、「金正雲が後継者に決定」とのスクープも事実とは思えない。
北朝鮮拉致問題の横田めぐみさん遺骨問題も、事実が伝えられていない。
「骨は偽物」説の根拠も薄弱、政府は世論を慮り最初から結論があった。
「めぐみさんが死んでいる」事を認めたくない国民感情から、操作された発表だ。
本来なら遺骨鑑定は第三国に依頼すべきもので、日本で実施した事に国際社会は納得していない。

ロシアとの北方領土問題は、プーチンが実権を持っている今からの10年間が最後のチャンス。
領土問題は双方に言い分があり、一方だけの主張では絶対に解決しない。
交渉による解決の場合、双方の面子を立てなければならない。
中国は30以上の領土問題を、尖閣列島以外は全て解決した。
それは、双方の言い分を折半した解決策。
北方領土も、ロシアと領地折半交渉でなければ解決不可能。
折半の場合は、日本領土「は三島+エトロフ島の一部になり、妥当な結論になる。
鈴木宗男をロシア交渉の窓口にした点で、民主党の本気度が分かる。
対ロシア交渉の進展は、鈴木宗男以外では不可能。

鳩山首相は決断力のない政治家で、首相になれたのは小沢一郎のおかげ。
もともと一番嫌いだったはずだが、今では鳩山首相が尊敬する政治家は小沢一郎ではないか。
鳩山首相は、小沢一郎のライバルにはなりえず、二人の関係は悪化しない。
鳩山首相の政治献金問題は、大問題にはならないと思う。
実際は、政治献金を装った母から子供への相続税逃れの可能性が高い。
しかし、政府機関の一部の検察が、308議席の頂点に立つ総理大臣を追い込む事はない。

一時間半に亘る講演は、おおよそ以上のような内容だった。
我々が知らない情報が満載なので、政治の裏側を垣間見る事が出来て、全く退屈しなかった。
民主党政権についても是々非々の見解、何点か問題はあるものの、基本的には日本が変わる可能性の方を評価していた。