昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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美しい女性と二人きりでお酒を

会社の後輩女性から、「お酒を飲みましょう」とメールをもらった。
当初はもう一人若手が入るはずだったが、「たまにはサシで飲むのもいいのかな」なんて書いてあり、「では、二人で上品なイタリア料理でも」と相成った。
当然ながら、女性と二人きりで会うのはリスクがある。
いつ何時セクハラで訴えられるかもしれないし、何よりもお酒が入れば道ならぬ道へ入り込み家庭崩壊なんて事すら生じかねない。

ところが、この女性に関しては全くその心配がない。
結構美形で、その昔はオトコどもにもかなり人気があった(らしい)のだが、何せイロケがない。
性格もサッパリし(過ぎ)ているので、二人きりで会っても間違い一つ起きない。
そして案の定、実際もまるで健康的な仕事の話に終始し、色っぽい雰囲気など皆無のままお開きとなった。

彼女の悩みは、「自分は会社の中で、今のままの仕事でいいのだろうか」だった。
実は会社が好景気だった頃、バブル気味に女性社員登用運動が始まり、彼女はその委員に任命されていた。
ところが所詮エライさんの思いつきの尻馬に乗っただけの、根性の据わらない全社運動なので、景気が悪くなると一気に予算を削られる。(まるで、今騒いでいる「仕分け」と一緒)
彼女は、女子社員の地位も向上させたいし、自分の仕事にも自信を深めたいと、日々悩んでいたらしい。
最近彼女は、役人相手に業界統計数字を説明する仕事に就いたらしいが、「役人の質問に答えられないのが悔しい」と嘆いていた。

こんな話になると、当方は経験だけはゴマンと積んでいるので、答えは実に簡潔で具体的になる。
「○○さん、役人の質問なんて大したもんじゃありませんヨ。彼らの関心は何だろうと推測し、想定問答集を準備しなさい。最初は答えが分からないだろうから、周りの男性に模範解答を作って貰う事。
今が旬のトピックスを二つか三つ考え、
なんでそうなっているのか
これからどうなるのか
自分達はどうしようと考えているか
を整理しておけば、いくらでも答えられます。
もしも知らない質問が来たら、「次までに調べてきます」と言えばいい」とアドバイス

数日後、彼女から「結果報告」のメールが来た。
「初めて、質問に自分一人で答える事が出来ました。苦節一年、とっても嬉しいです。ヤマがずばり当たりました」と、やや興奮気味の内容だった。
すぐに当方から、「○○さん、ヤマが当たったと言うけど、それは相手の関心を読んだ結果であり、決してまぐれ当たりではありません。こんな経験の積み重ねが仕事の自信になります。その自信を女性社員の間で共有化できれば、引っ込み思案気味の女子社員達も責任感を持つ事が出来ます。結果として女性社員登用にもつながります」と激励しておいた。

実は、仕事が成功するか否かは、事前にどれだけ準備できるかでほとんど決まっている。
特に、商談相手の関心を察知する事が出来れば、成功確率は更に高くなる。
今回、女子社員の悩みを一緒に解決する事で、自分の仕事への取り組み姿勢を再確認できた。
人生全てが勉強だ。