昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

スッチー悲話

最近ツラツラ思うに、
スッチーの世界では、美人種が絶滅した。
「職能に長けたベテランスッチーが増えた」......と言えない事もないが、俗に言えば「ブススッチーが増えてしまった」

遥か昔に遡れば、橋幸夫江川卓の嫁さんはスッチーだった。
真偽の程は知らないが「たまたま乗り合わせた飛行機で見そめられた」と、ロマンス話を書きたてられた。
もう少し近いところでは「スチュワーデス物語」で、堀ちえみがJALのスッチーになる為に涙ぐましいほどに努力を重ねる物語が大人気になった。
当方の学校の断トツ一番人気だった女性は、数多の難関を乗り越えてJALに就職した。
当時我が校の全員が、「あんな素敵な彼女にはJALが似合う」と納得したものだ。

事ほど左様に、スッチーは女性だけでなくあらゆる人達の憧れの仕事だった。
とりわけ国際線スッチーになる為には能力だけでは駄目で、コネがないと難しいとさえ言われていた。
採用の条件に「容姿端麗」なる一項目があり、誰もがそれを不思議とも思わない職業だった。
語学堪能、成績優秀、更に容姿端麗となれば、ゲーノージン並みの扱いを受けて当然。
羽田空港(当時)を、(スッチー間の上下関係の現われだったかもしれないが、)一列縦隊でスッチー用のキャリングケースを引っ張りながら颯爽と歩く様は、(古い言葉ながら)エリート職業婦人の走りで、空港でも一目も二目も置かれる存在だった。

時は移ろい、
今や女性にとって一番の憧れは、アナウンサーに代わった。
あれほどの人気職業だったスッチーなのに、エアーホステスと呼ばれた大変な肉体労働である事がバレて、今やなりたがる若者が激減。
よって我々が飛行機に乗ると、うら若く見目麗しいスッチーに巡り合うチャンスは限りなくゼロに近くなっている。

別段、サラリーマン硬派の当方は、「スッチーが美人だったら何かが起きるかも」と、邪な期待をしているわけではない。
飛行機の中では、どっちかと言えば可愛くても気が利かない馬鹿スッチーよりも、老いても気がつく熟練スッチーの方が良い。

しかしながら、
出来れば「ピチピチに若くて、しかも気が利く」スッチーがいいに決まっている。
そんなスッチー種は、間違いなく絶滅している。