昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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鳩山由紀夫に続き菅直人首相まで!

悪役小沢一郎一派を一掃した事で一気に人気回復した菅直人は、調子に乗ったのだろう。
「消費税率を10%に」と畳みかけた。
消費税が選挙に鬼門なのは分かっていたが、自民党が先に税率アップを言いだした事と、竹下登に倣って、不人気でも将来の為に必要不可欠な政策を打ち出す事が一流政治家との気負いがあるようだ。
一説には、財務省からは称賛の嵐、本来なら政敵の石原慎太郎からもおほめの言葉をいただいている。
が、これが大失敗。
案の定、あっと言う間に支持率が低下し始めた。

それでもここで毅然とした態度をとれば、それなりに固定した支持層を得たのだろうが、参議院選挙への影響が不安になった為に、勝負手だった消費税に関する発言がブレ始めた。
慌てて低所得層への還元をアピールして人気回復を図ったが、肝心の「低所得者層の定義」がいい加減。
と言うよりも、単に自民党マニフェストカンニングした結果の後出しジャンケンだっただけで、税制そのものへの確たる考えがあったわけではなさそうだ。
菅直人は、「財務省に取り込まれた」との批判が殊の外お気に召さないようで、「私が財務省を取り込んだ」と気色ばんでいたが、大声を出すほどにお里が知れる。

ブレブレ発言で、すっかりミソをつけた菅首相
得意だったはずのディベートも回避。
「サシの勝負ならいつでも受けるが、1対8では吊るし上げだからイヤ」と、ひたすら守りの選挙運動に徹している。
短気の「イラ菅」にしては誠に弱気で、早速「逃げ回っている」と大ブーイングを浴びている。
更に、連立相手の国民新党まで敵側にカウントするチョンボまで犯しているとは、党首亀井静香への複雑な思いが透けて見えて来る。

その分を外で大張り切り、選挙応援演説に熱が入ってくるが、身ぶり手ぶりの大声はまるで絶叫調のアジ演説。
その昔、学生運動全盛時代の全共闘そのものだ。
内容の無さを、勢いでごまかすのも一緒。
今や民主党内反主流派小沢一郎は、「二大政党制を定着させる為に民主党過半数を」と訴えていたが、昨年の政権交代以降の民主党で、目立った見せ場は素人には受けるが実際には大した効果がない事業仕分けだけ。
鳩山に続いてブレ続ける菅直人を見ると、民主党が政権与党として未熟である事が良く分かる。
しかも、この間で垣間見えた菅首相の本質は、与党ではなく野党でこそ生きて来るものだ。

去年は政権交代さえ起きれば、世の中が良くなるような錯覚が日本列島を覆った。
今やそれは幻想だったと、誰もが分かっている。
一方、失地回復には絶好のチャンスを迎えた自民党だが、党内基盤が弱い谷垣総裁には、例え参議院選挙で善戦しても「谷垣降ろし」が待っている。
サッカー日本代表の岡田監督のような大番狂わせでもなければ、求心力は高まらない。
雨後のタケノコ状態だった新党も、一時の勢いがない。

日本の政治は、一体どうなっていくのだろう?
いっそ小沢一郎民主党を飛び出し、得意の政界再編でも仕掛けてくれれば、暫くの間は「これで政治が良くなるかも」と夢を見るが、それも泡沫の夢。
暗澹たる思いで、テレビに映る菅直人の演説を聞いている。