昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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円は高く、景気は低く!

経済学を学んだ経験のある当方だが、円ドルレートがどのような仕組みで決定されているのか、サッパリわからない。
しかし20年程前、取引先の社長が円取引で「一日で500万円損した」と話していたので、円やドルの売り買いが実際に行われているのは間違いない。

現在円高が進行中で、遂に1ドル84円を突破したが、その理由に菅首相と白川日銀総裁の電話会議で具体的な対策が発表されなかった事で失望感が広がった為と言われている。
一方翌日になると、「近いうちに日銀や政府が円高対策に踏み来る」との見方で、一旦円を売る動きが出たと報道される。
まるで信頼感の無い首相や日銀総裁の一挙手一投足に、投資家達が右往左往しながら、結果として円高が着実に進む。
無為無策の政府もひどいが、理由など後付けで何とでも言い繕う評論家やマスコミもいい加減なものだ。

それにしても、菅首相や、当事者大臣の野田財務相のコメントの無責任さは聞くに堪えない。
「必要な時に、適切な対応を取らねばならない」
「重大な関心を持って、注意深く見守っていく」
だと。

一体何を言いたいのだろうか?
これこそ、菅や野田が忌み嫌っていたはずの、「官僚的答弁」の典型だ。
海外に発信する時、英語ではどのような表現になるのだろうか?
日本人の当方でも、対策があるのかないのか分からないのに、何事も具体的に説明しないと理解できない外国人は、こんな説明を聞いて日本政府の方針を理解するとは思えない。
結局は、政府への失望感から円高が止まらない。

いつもそうだが、円高は人災とも言われる。
中国は国際的圧力がどんなに強まろうと、あらゆる手練手管を駆使、アメリカ相手のハードネゴで、人民元切上げを最低限に抑え込んでいる。
その中国に比べても、日本は国内経済が疲弊しているにも拘わらず、円高だけは分不相応に進行している。

このままでは10月エコポイント終了と共に、二年前のリーマンショック並みの経済減速が懸念されている。
菅直人は、一年生議員を相手に民主党代表選挙の票読みに明け暮れている場合じゃないはずだが、ぶら下がり会見では、「適切に対応している」と、開き直っていた。
この危機感のなさ!
まさに、お先真っ暗だ。