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民主党代表選のおバカさん

見せ物としては大変面白い。
民主党代表選は、菅直人小沢一郎のガチンコ勝負になった。
どっちが勝つかは予断を許さない好勝負、またどっちが勝っても絶対に後遺症が残る遺恨試合。
民主党その物の存続すら危ぶまれる、血で血を洗う大激戦が展開される。
登場人物の資質はいずれにしてもパッとしないが、両陣営の本気度が増すほどに、反則や凶器攻撃が加わる三流プロレスのような面白さがある。

ただ冷静に見ると、どっちが勝っても長続きがしない政権でしかない。
蓮舫小宮山洋子が盛んに、「菅首相が変わるなら、解散総選挙がスジ」と力説していたが、実は既に菅政権と民主党は前回の参議院選挙で民意の審判を受けている。
参議院選挙で民主党が大敗した事で、衆参両院のネジレ現象となり、早い話が民主党の法案は一本たりとも成立しない状況になっている。
国会が再開された途端、誰が党首であれ民主党は立ち往生する。

蓮舫小宮山洋子は、権力闘争の手段として「解散総選挙」を持ち出したが、まさに解散総選挙をしないといけない状況なのだ。
大体、「今度総理大臣が変われば一年で三人、三年で六人目となる。これでは国際的な信用が失墜する」なる理屈はまるでおかしい。
国際的には、二人目、五人目でも、とっくの昔に呆れ果てられている。
今回総理大臣が変わっても、五十歩百歩の差でしかない。

いくら「総理大臣を代えてはいけない」と力説しても、国会で行き詰れば解散するしか方法が残されていない。
福田康夫元首相は、当時の民主党代表小沢一郎と大連立を画策した。
当時は大顰蹙を買ったが、今になると実はそれしか政権運営の方法がなかった事が分かる。
福田康夫は「気の毒なほど苦労している」と弱音を吐き、結果として政権を投げ出す事になったが、今回選ばれる民主党代表も、同じ悩みに苦しむ事は必至だ。

今回の民主党代表選の勝者は、どうすれば法案が成立出来るのかが最大の仕事になる。
そうでもない限り、あらゆる国政が停滞するからだ。
衆参ネジレ現象が解消する為に、今までもパーシャル連合とか、大連立とか、様々な方策が噂されてきた。
しかし政権与党の民主党には、結局のところ解散総選挙で政権を追われるか、あるいは政界再編しか方法がない。
民主党代表選がこんなに話題になるのは、次の総理大臣を選ぶと思われているからだが、万一自民党に魅力的な政治家がいれば、次の衆議院選挙であっと言う間に政権交代が起きてネジレ現象が解決される。
先の参議院選挙は、蓮舫がトップ当選したり、谷亮子のような素人が当選する人気投票的要素があったが、今にして思えば政治的には大変な結果をもたらす選挙だった。

実は、今回民主党代表が誰になろうと、大した問題ではない。
民主党解散総選挙に追い込まれ野に下るか、あるいは政権組替に成功して与党に居座る事が出来るか、むしろポスト民主党代表選の方が重要だ。