昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

やっと終わった民主党代表選

民主党代表選挙が終わった。
そしてそれで、現職総理大臣の立場の強さと、小沢一郎の不人気ぶりが改めて浮き彫りになった。
特にサポーター票は、実は菅直人が獲得した60%だったらしいが、小選挙区式なのでおよそ200ポイントの大差。
小沢一郎は、有利と目されていた議員票ですら菅直人の後塵を拝した。
一体何がこんな結果をもたらすのだろうか?

菅直人は、三ヶ月間の首相在任中、円高、株安、景気後退と、いずれも深刻な事態を引き起こしたが、何一つ目立った具体策を講じなかった。
無為無策とまで揶揄されたほどだ。
小沢追放で民主党人気回復、一気に参議院選挙で勝負に打って出たが、自らの発言のブレで参議院選挙での大敗。
潔くサッサと責任をとるかと思いきや、逆に総理大臣の地位にしがみつこうと画策。
露骨に小沢一郎の胡散臭さを指摘したり、党内若手や女性議員にポストバラマキを約束したり、形振り構わない選挙運動が目立った。

見苦しいほどの作り笑いの選挙戦術には、呆れを通り越して哀れを誘った。
それもやっと終わった。
これで、音質の悪い、菅直人の鼻声、ダミ声を聞かなくて済む。

しかし、菅直人が代表に再選された途端、早速為替相場円高に反応した。
三か月の首相任期中、何一つ円高対策を講じなかった菅直人に、円高を止める事はないと判断したと解説されている。
そもそも、「一に雇用、二に雇用、三に雇用」と絶叫した経済政策も、具体性はまるでない。

何より、ネジレ国会を乗り切る方策が何一つ見えない。
好き嫌いは別だが、小沢一郎の場合は、「公明党を抱き込むかも」とか「自民党の一部をけしかけて政界再編」とか、民主党提案の法案を通す手段が想像できるが、政界にほとんど仲間がいない菅直人では、民主党はすぐに立ち往生するに違いない。
先に福田康夫は、同じような環境で大連立を画策、厳しい批判を浴びて政権を放り出した。
パーシャル連合を口走っていた菅直人に、何がしかの目処があるとも思えない。

不遜ながら、もしも僕が菅直人だったら、
こんな八方塞が見え見えの民主党代表選に、立候補する事はなかっただろう。
選挙だからやむを得ないとは言え、選挙後の挙党態勢を考えれば、小沢一郎をあそこまでこきおろし、結果として埋めがたい溝を作る事もしなかっただろう。

いずれにしても、これで「最も笑顔が似合わない政治家」二人の顔を見なくて済む。
そう思うと、少しは気が晴れる。