昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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地に落ちた大阪地検!なのだが

証拠のFDを改竄した主任検事。
それを、組織を挙げて隠蔽した大阪地検特捜部。
改竄の当事者、「エースの前田恒彦」だけでなく、特捜部長の大坪弘道、副部長の佐賀元明まで逮捕されてしまった。
無実の被告を、証拠を改竄してまで無理やりに犯人に仕立てようとしたのだから、前田が仕出かして事は全く言い訳が利かない。
そう言えば東電OL殺人事件で、ネパール人が犯人として逮捕されたが、佐野眞一ルポルタージュでは、今回の同じような検察のデッチアゲが指摘されている。
検察は、今までもこんな事を繰り返して冤罪を作り出していたのだろう。
一部には、検察は正義の味方、最後の砦等と幻想があったが、戦前、戦後の冤罪事件の多さを見ると、その実態が見えた様な気がしている。

土曜日、風邪の治りが悪く、好きなゴルフにも行かず休養に努めた。
勢い、暇にまかせて新聞を熟読した。
我が家は、産経新聞日経新聞を購読している。
そしてこの両紙とも「大坪、佐野も逮捕」に、かなりの紙面を使って報じていた。

ところが、同じ日の新聞なのに、二人への評価がまるで違う。
産経新聞は大坪に対して、「取り調べ方を疑問視する声があった。昔から自分の手柄や体面を保つ事に腐心する傾向があった」として、「大坪を尊敬、崇拝する部下に会った事がない」のボロクソ。
佐賀の方は、「将来の特捜部長候補とも言われていたが、最高裁の事情聴取の時はなんと傲岸不遜な奴との声が上がった」と、これまたかなり否定的な記事。
日経新聞では、佐賀について「温厚、親しみやすい」と、産経とは180度も違う。
「情熱的」な大坪と好対照をなし、互いに補完し合って事件捜査、当時の部下は「最高のコンビで仕事がしやすかった」と振り返る等、好意的に報道している。

この違いは一体何だろう。
無論、それぞれの記者が取材した相手が、片方は大坪と佐野を嫌っていて、もう一方は二人を慕っていたのかもしれない。
もしそうなら、両紙とも一方的な意見だけでなく、別の味方の方も取材するべきだろう。
無責任な読者から見ると、産経新聞的に、「組織ぐるみの犯罪、大坪も佐野も前田の犯行を知っていて隠匿した」方が、派手で面白い。
多くのマスコミは、そのように報道しているし、「検察は信用できない」世論が大きくなっている。

しかし、マスコミだって信用できない。
その昔、自分でサンゴを傷つけ、それを特ダネにした新聞社だってあった。
如何にも「これが正しい、これこそ実態だ」みたいに報道しているが、今回の記事だってどちらかが正しく、どちらかは間違っている。

マスコミも、自分の意見を多数派にする為には、気付かれないように世論操作をしている。
松本サリン事件の河野さんの例を持ち出すまでもなく、マスコミによる冤罪だってかなりのものだ。
今回の被害者、村木厚子さんが逮捕された時には、「エリート官僚の犯罪」と銘打って、彼女を論う記事が氾濫していたはずだ。
僕に言わせれば、検察もマスコミも、同じ穴の狢!
何が正しく、何が間違っているのかは、自分の感性で判断するしかない。