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新車に買い換えませんか?

我が愛車プリウスを、何年目かの定期点検に出した。
と、途端に販売店から「新車に買い換えませんか?」と薦められた。

常識的に言えば、9月末でエコカー減税が終了。
自動車業界は、未曾有の販売不振の真っ只中のはずだが、流石に販売のプロだけあって、何とも上手い理屈を見つけ出す。

先ずは、「お客様、タイヤを交換しないといけません。一本5万円で合計20万円掛かります。」
続いて、「カーナビのテレビをデジタル化しないといけません。その場合も20万円です。」
更には、「エコカー減税がなくなった分は、弊社にて値引きします。」
そして、「販売不振の今なら、逆に下取り価格は大勉強できます。何と○○円。」
決めの台詞は、「お客様、〆て××円。この程度の出費で、最新式のプリウスに買い換える事が出来ます。こんなチャンスはめったにありません。今こそ買い時です。」
だって。
まるで、テレビショッピングのタカタ社長みたいだ。

行きがけの駄賃ではないだろうが、
「お客様、ワンランク上のサイに買い換えていただきますと、更にお得となります。」
ここまで来ると、将に香具師の口上を思わせる。
我が愛妻などは、すっかりその気になってしまった。

しかし冷静に考えると、とってもおかしい。
タイヤの磨耗は、車を買い換えても本質的な解決ではなく、問題の先送りでしかない。
ナビのデジタル化も、テレビを見る時だけの役割であり、ナビ機能そのものは、アナログでも何一つ問題はない。
第一テレビなど、車が止っている時しか見てはいけないのだから、それだけの為に大枚をはたくのも実に勿体無い。
エコカー減税分を値引きするのなら、以前はもっと安く買えたはずだ。

転んでもタダでは起きない。
世界のトヨタ車販売店も、リーマンショック再現と言われている泥沼景気の中で、必死に生き残りを図っているのだろう。
車は売れないと言われている事を逆手に取った見事な論理構築であり、我が社も大いに参考にしなければならないナァ。

車が増えるほどに、二酸化炭素の排出は増える。
エコカーは、幾分かは排出量が減るとは言うが、それでもあれだけ沢山の車が売れれば、糠に釘。
便利な生活を見直さない限り、地球の破滅が早まってしまう。
それが分かっていても、言葉巧みに新車を売りつけられると、それなりに食指が伸びるものだ。