勘違い日本語達人の続々編です。
決してネタではなく、全て事実であります。
「一歩譲って」
普通、譲るのは百歩のはずだが、彼は常に「一歩譲って」と言う。
おかしいと思うが、ある人曰く、
「彼が譲るのは絶対に一歩だけ、百歩なんてとんでもない。だから、あれで正しい」
変な説得力がある。
「ニュース・バリウム」
無論、ニュースバリューの間違い。
直前に検診でもあったのだろう。
盛んにバリウムを連呼され、対応に苦慮した。
ひょっとしたら、バリューとボリュームを併せ持った重要なニュースだったのかもしれない。
「鼬返し」(いたちがえし)
使用場面から推測するに、「鸚鵡返し(おうむがえし)」と意味と思われる。
「鼬ごっこ」と「鸚鵡返し」が混同しているとしか思えない。
「鼬の最後っ屁」の印象が強いようだ。
「座敷聾」(ざしきつんぼ)
放送禁止用語だが、本来はもちろん「聾桟敷(つんぼさじき)」。
順番が間違っているだけでなく、桟敷と座敷ではスケールが違うはず。
間違えようがないと思うが、堂々と使われるとひょっとして「座敷聾」かなと錯覚する。
「大所高所」
彼は決まって「おおしょ、こうしょからの見方では」と言う。
「たいしょ」の方が間違いかと心配になる。
「ケース・バリ・ケース」
「その判断はケース・バリ・ケースで変わる。」
工場の成形立会テストで、バリ(Burr)にまみれた後に間違いやすかった。
とは言え、バイとバリを言い違う人は、彼以外に知らない。
こんな人だから
「思惑」
「おもわく」を「しわく」に。
「旗幟鮮明」
「きしせんめい」を「きしょくせんめい」に。
等は、ごくごく当たり前に間違えている。
難しい言葉は使わない方がいいのに、「病、膏肓に至る」
まるで自然に「やまいこうもうにいたる」と、見えを切る。
尤もこれは、正しく言う人の方が少ない?
彼は、
「いやぁ、あのゲッキョク駐車場って、すごい全国チェーン店だネェ。」
「どんな田舎町に行っても、ほとんどの駅前には必ず駐車場をオープンしている。」
と、ひとしきり感心していた。
どうも月極駐車場の事らしい。
会社の名前と勘違いしているようだ。